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大谷翔平が“リアル二刀流”で9-3イタリア撃破に貢献(写真:CTK Photo/アフロ)
大谷翔平が“リアル二刀流”で9-3イタリア撃破に貢献(写真:CTK Photo/アフロ)

米メディアは全勝で準決勝進出決めた侍ジャパンを優勝最有力候補に…「ほぼ完璧の5連勝」「どの国よりV体勢が整っている」

 WBCの準々決勝の日本対イタリアが16日、東京ドームで行われ、侍ジャパンが9-3でイタリアを下して準決勝進出を決めた。エンゼルスの大谷翔平(28)が「3番・投手兼DH」で出場し、投げては5回途中まで71球4安打5奪三振2失点の力投、7、8回はパドレスのダルビッシュ有(36)が13年ぶりに救援登板して、手すりに当たってスタンドインしたように見えた“疑惑のソロアーチ”1本に抑える豪華リレー。また大谷は3回には、まさかのセーフティーバントでチャンスを広げ、巨人の岡本和真(26)の3ランにつなげた。準決勝は日本時間21日に米国マイアミで行われ相手はメキシコープエルトリコの勝者。米メディアは、全勝で米国に乗り込んでくる日本を優勝の最有力候補として急浮上させた。

 大谷の164キロストレートでの三振を評価

 大谷は「うりゃー!」と、立ち上がりから1球、1球、東京ドームに響き渡る大声を発しながらメジャーリーガーを6人揃えたイタリア打線をねじふせにいった。さすがにバテて5回にはエンゼルスの“マブダチ”デビッド・フレッチャーに一、二塁間を破るヒットなどを許し2失点。イニング途中に71球でマウンドを降りたがゲームは作った。
 7、8回はダルビッシュ。フレッチャー弟のレフトの手すりに当たってからスタンドインするように見えた“疑惑弾”を浴びたが、その1失点だけの危なげない投球内容で準決勝切符ゲットに貢献。大谷は打者としても3回に守備シフトの裏をかくセーフティーバンドでチャンスを広げるなどした。
 岡本が一発を含む2安打5打点。5番に打順を下げたヤクルトの村上宗隆が、タイムリーを含む2本の二塁打で復活、レッドソックスの吉田正尚にも大会1号が飛び出してマイク・ピアザ監督が率いるダークホースのイタリアを撃破した。
 米メディアも、大谷、ダルビッシュを立てての日本の準決勝進出に注目した。
 ロサンゼルスタイムズ紙が取り上げたのは2回にロイヤルズのビニー・パスカンティーノを三振に斬ってとった164キロのストレート。
「大谷はイタリアの先頭打者から三振を奪って存在感を示したが、それはこの日奪った(5つの)三振で最も興奮を呼ぶものではなかった。その三振は2回にパスカンティーノから奪ったもので、102マイル(約164キロ)の速球からもたらされた。これは2018年にエンゼルスと契約してから彼が投げた最速の球だった。彼のこれまでの最速はアストロズ戦で2022年9月10日に投げた101.4マイル(約163.2キロ)。大谷は日本ハム時代に102.5マイル(約165キロ)の速球を投げたことがある」と報じた。
 また「打者2人に死球を与え、2安打で2失点した5回に大谷の制球はぐらつき、栗山英樹監督にこのイニングが終わる前に彼を降板させることを促した」と途中降板となったことを伝え、ここまでのWBC5試合の成績が、打者としては、本塁打1本、二塁打3本、8打点で打率.438(16打数7安打)、投手としては、2度の先発で2勝し、防御率2.08、10奪三振、1四球であることを紹介した。
 MLB公式サイトは、「大谷、ダルビッシュが協力して日本の準決勝進出に貢献」との見出しを取った記事の中で、ダルビッシュの役回りと、岡本の活躍に注目した。
 同記事は、ダルビッシュの救援登板が「メジャーでの投球を夢見る日本ハムファイターズの23歳の1選手だった」2010年以来、13年ぶりだったことを伝えた上で「栗山監督は9-3でイタリアを仕留める中で、若い投手たちの相談役となってきたベテランスター選手に頼った。日本は7回で5点をリードしていたが、栗山監督は(ダルビッシュ起用の)機会を逃さなかった。勝たねばならない一戦では小さな隙を相手に与えれば試合が崩れる。だから、日本は万全を取った」と栗山采配を評価した。

 

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