
SNSで物議!「超RIZIN.4」で朝倉未来に1-2判定負けしたクレベルの「絶対に負けていない。明日にでも道場破りだ」の怒りの抗議は正論だったのか…未来次戦は大晦日「選択権があるなら平本蓮」
総合格闘技イベントの「超RIZIN.4 真夏の喧嘩祭り」が27日、さいたまスーパーアリーナで4万3965人のファンを集めて行われ、メインでは朝倉未来(33、JTT)が、前RIZINフェザー級王者のクレベル・コイケ(35、ブラジル)に2-1判定で勝ち、4年越しのリベンジを果たした。クレベルのグラップリングをことごとく封じ込み、2ラウンドには強烈な肘打ちを落とすなどダメージを与えた。試合後、クレベルは、判定に怒りをぶちまけ再戦を要求。クレベルはアグレッシブ。朝倉はダメージをアピールして、SNSでも物議を醸したが、榊原信行CEO(61)はジャッジの裁定を支持した。また朝倉の次戦は大晦日になる予定で「選択権があるなら平本蓮(27、剛毅會)」と明言したが、最終ターゲットがRIZINフェザー級ベルトの奪還であることを明かした。
朝倉はクレベルの三角締めを不発に終わらせた

朝倉がパウンドを叩きつけ、ジャンプしての踏みつけを見せたと同時に試合終了のゴングが鳴った。朝倉は、特段アクションは見せなかったが、クレベルはコーナーに駆け上がって勝利をアピ―ル。判定を聞く間もずっと左手を掲げていた。
ジャッジの1人目はクレベル。
朝倉は「やばいだろうと言いそうになった」というが、2人目は朝倉、そして静寂ののち、3人目が朝倉とコールされると、朝倉は何やら吠えて両手を突き上げた。一方のクレベルは腰に手をやり明らかに不服な態度を示した。
「格闘家は1試合で大きく人生が変わる。クレベルも僕もこの試合にかけてきた。とにかく勝ててよかった。(クレベルは)チャンピオンだっただけあって強い選手。本当は倒したかったが、目の前に立つと攻めづらい何かがある」
4年越しのリベンジを成し遂げた朝倉は、判定については「普通に3-0で勝ったと思っていた」という。
「有効打をもらっていない。RIZINの判定はダメージが最優先。アグレッシブはクレベルにあったが、そこをレフェリー、審判がどう取るか。(物議があっても)いいんじゃないですか?」
そう勝利を確信した理由を説明した。
顔には傷ひとつなかった。
朝倉に続きインタビュールームに現れたクレベルは怒りが収まっていなかった。
「勝利を盗まれた。私は絶対に負けていない。負けることはあるが今日の負けはあり得ない。思った以上にいろんなことが絡んでいる。ファンの声援とかが要因になっている」
何度もそう繰り返した。
朝倉人気がジャッジに忖度させた可能性さえ暗にほのめかした。
「彼は今夜ベッドに寝転がった時、落ち着いて眠ることができないと思う。彼自身が負けたことがわかっているはずだ。彼は喧嘩するとか言っていたがそんなことはなかった。目に怖さが見えていた。攻めてこなかった。彼が勝てるのは判定だけだった」
クレベルは続けて勝利を主張する根拠を説明した。
「自分の方が前にいった。攻めていた。フィニッシに向かって戦っていた」
SNSでも判定を巡っては物議を醸した。
ただRIZINのルールには、明白に判定の優先順位として①相手に与えたダメージ②アグレッシブネス③ジェネラルシップと書かれている。
そのダメージの定義としては「打撃とグラップリングを同じ重みで考え、効果的な打撃やグラップリング(投げ技、サブミッションなど)による試合への影響度を評価する。試合への影響度とはノックアウトやタップアウトなど試合終了につながる可能性のあるダメージやアドバンテージがあったかどうかを意味する」とある。
決めかけたシーンがあればそれはダメージと判定されるということなのだろうが、この日のクレベルは、ことごとく朝倉にエスケープされていた。
それについてクレベルは「(決めきれなかったのは)ポジションを間違えていたこともある。RIZINの判定は、どれだけアグレッシブにどれだけフィニッシュに向かって攻めているかがポイントになる。自分は勝っていたと思っていたので、それ以上リスクを犯したくないというのがあった」と、説明したが、若干、判定基準を取り違えているようにも聞こえた。顔には打撃で受けた傷が散見された。
一方の朝倉は「思ったよりもテイクダウン能力が高くてビックリしたが、テイクダウンは取られないので引き込みだけを注意した」と胸を張る。
そして「クレベルが狙ってくること、試合のクセを研究して徹底的にやってきた」と、クレベル対策をジェスチャーで示しながらこう明かした。
「クレベルは三角締めに関しては右足を入れる方しか取らない。(クレベルと対戦した)斎藤(裕)選手はクレベルの手の内側に肘をついていた。内側に入れておけば取られない。練習で徹底して下から決められることはないと自信があった」
4年前に失神させられた三角締め対策も万全だった。