アマボク界40歳“レジェンド”星大二郎が村田諒太にむちゃぶり?!全日本準決勝でドラマチックに敗れ年齢制限で“強制引退”も駆けつけた同期“親友”に「アマ復帰してリベンジしてくれ」とエール
アマチュアボクシングの全日本選手権の準決勝が29日、東京墨田区のひがしんアリーナで行われ、男子ミドル級(75キロ)に出場した星大二郎(40、和歌山県庁)が、東農大の後輩である八木大河(23)に僅差の2-3判定で敗れて敗退。40歳の星はアマチュアの出場年齢制限にひっかかるため、来年度以降の大会出場は叶わず“涙の引退”となった。同期のロンドン五輪金メダリストで、元WBA世界ミドル級王者の村田諒太(39)が応援に駆け付けて「ドラマチックな最後」と、そのファイトに感動していたが、規定では早生まれの村田は来年度は出場できるため、星に「アマ復帰してオレの代わりに出ろ」とむちゃぶりされ、困惑する一幕もあった。
亡き恩師の形見の品の赤いジャージを羽織って
40歳のラストファイトは会場に感動を呼んだ。
17歳も年下の東農大の後輩である八木を相手に一歩も引かず頭をつけあっての打撃戦を挑んだ末、2-3の僅差判定で涙を飲んだ。
星は判定結果を聞いた瞬間、舌を出して、悔しさを隠さなかった。そして勝者を称えると、勝った八木が先に号泣した。
「オレに勝った東農大の後輩はお前が3人目。あとの2人は五輪に出ている。辞めるとか言わずに続けなさい」
そうメッセージを伝えたという。
星が過去に負けた大学の後輩はリオ五輪、東京五輪出場の成松大介、リオ五輪出場の森坂嵐の2人。人伝てに八木がボクシング競技の継続に悩んでいると聞いて、そう思いを伝えた。
「ハイテンポのボクシングについていけなかった。1ランドを取ったときにまずいと思ったんですよ。これでスイッチが入っちゃうと」
1ラウンドは、上下にパンチを散らし、左右フックの連打などの効果打で3-2で取ったが、それは想定外。2ラウンドから、無駄のないショートパンチに切り替え、左をクリーンヒットし、ラウンドの終了と同時にガッツポーズをするほどの手応えがあったが、八木に採点が流れ、勝負の3ラウンドで、わずかに上回れなかった。
アマチュアボクシングでは、健康管理上、40歳が出場資格の上限。規定では「1984年12月1日から2007年12月31日までに生まれた者」とされており、1984年10月29日生まれの星にとって、これが競技生活の最後となった。
星はリングに膝まずき、キャンバスに手をやり、別れを告げた。巨人の桑田真澄の現役最後の姿を真似たそうで、キャンバスにキスしようしたそうだが「そこにベッタリ血がついていたんで辞めた」と言い、周囲を笑わせた。
この日、一番の拍手が会場を包み、四方に手をあげて応えてリングを降りた途端に、こみあげるものがあった。
「もう勝ち負けは関係ない。こんなにもみんなが応援してもられえるとは思わなかった。でも出し切ったかと聞かれれば出し切っていない。まだまだやれた」
星は、今年の神社への初詣で「年齢制限が45歳まえ引き上げられますように。どうか(日本ボクシング連盟の)仲間会長、(ワールドボクシングの)ゴロフキン会長お願いします」と、願をかけたことを明かして、湿っぽい空気を和ませた。
赤いジャージを羽織ってリングインした。
先月、内臓疾患で亡くなった元日大監督、梅下新介さんが生前に愛用していた遺品を梅下さんの父親から譲り受けた。

