「死球の避け方を知らない」球界大御所が阪神の近本光司の死球離脱に問題提起…「全身をプロテクターで守られグラウンドが戦場であることの危機感が薄れているんじゃないか」
阪神の近本光司(31)の死球離脱問題に、巨人OBでヤクルト、西武で監督を務めた広岡達朗氏(94)が一石を投じた。「死球の避け方を知らない。最悪の事態は回避できた」。プロテクターを装備していることから危機感が薄れていることを指摘した。阪神は28日、近本離脱の影響が守備に出て5-10でヤクルトに敗れて首位から転落した。
「阪神の連覇は危うくなる」
近本離脱のショックが響いた。
神宮でのヤクルト戦で藤川監督は不動の「1番・センター」だった近本のポジションに育成出身で足のある福島をそのままあてはめた。しかし2回だ。無死一、二塁で先発の才木は古賀を外野フライに打ち取ったかに見えた。その右中間に飛んだフライをセンターの福島とライトの森下の2人が互いに譲り合い、まさかの“お見合い”。打球が大きく跳ねて間を抜ける間に先制を許したのだ。才木はこの回6失点。福島は、5打数2安打で、相手のエラーも含めて3度出塁し、5回にはセンターオーバーのタイムリー二塁打を放つなど、1番打者としての役割を果たすも、チームは5-10で完敗した。
広岡氏は、「12球団でナンバーワンのトップバッターの近本に代わる選手は阪神にはいない」と厳しい指摘をした上で、近本の死球離脱へ苦言を呈した。
「近本だけに限らないが今の選手は死球の避け方を知らない。準備ができていれば、ぶつけられたとしても、骨折で長期離脱するような最悪の事態は回避できた」
近本が死球を受けたのは26日の甲子園での広島戦。1-0で迎えた8回二死走者なしでカウント0-2から高が投じた151キロのストレートがスッポ抜け、打ちに出ていた近本の左手首を直撃した。スロー映像で見ると、その瞬間に手首はひん曲がっていた。近本は、その場いうずくまり激痛で動けなくなり、ベンチへ下がり、病院で検査を受けたところ骨折と判明。27日に出場登録を抹消された。
前半戦の出場はほぼ絶望と見られる。
「今の選手は自打球防止のための前足や、肘、手首までガチガチにプロテクターで固めている。ヘルメットには顔面をガードするようなものまでついている。そういう道具に守られすぎていて、グラウンドが戦場であるという危機感が薄れているんじゃないか。なんの疑いもなく踏み込んで打ちにいっている。それが大怪我につながってしまったと思う」
広島戦後に藤川監督はテレビの代表インタビューで怒りをにじませた。
「相対的に見てちょっと多いね。デッドボールを当てられるケースがね。野球を守らなければいけないので、こちらもぐっと我慢をしていますけど多いね」

