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中田翔の17号2ランで巨人が阪神に連勝(資料写真・黒田史夫)
中田翔の17号2ランで巨人が阪神に連勝(資料写真・黒田史夫)

冴えた原采配で阪神に連勝の巨人はCS出場権を勝ち取れるのか

巨人が4日、甲子園球場で行われた阪神戦に2-0で勝利して連勝。3位の阪神とのゲーム差を「2」としてクライマックスシリーズ‘(CS)争いに踏みとどまった。勝負を決めたのは7回の中田翔(33)の17号2ランだったが、四球で出塁した丸佳浩(33)に代走の増田大輝(29)を送り阪神バッテリーにプレッシャーをかけて劇的アーチを誘導するなど、原辰徳監督の采配が光った。

丸に代走増田で西純に揺さぶり

 原監督が動く。  0-0で迎えた7回。先頭の丸がストレートの四球を選んで出塁すると、代走の切り札、増田をコールした。

 勝負手だった。

その後の展開を考えれば、丸を打線に残しておくのが定石だった。だが、原監督は迷わず先に動いた。

「気持ちよくピッチャーに投げてもらいたくない。1割でも2割でも3割でも、ファーストランナーに少し気をとられてくれるような」

 狙いは、ここまでわずか1安打5奪三振の無失点ピッチングを続けてきた西純への揺さぶりである。”元気印”の西純はリズムと勢いに乗っていた。150キロを超えてくるストレートが左打者にはカット気味に食い込み、巨人打線は突破口を開けていなかった。だが、まだ3年目。ささいなことが原因となり崩れる可能性がある。小さなひび割れを作る外的要因になればと、原監督は、打者が3巡目に入り、丸に1球もストライクが入らなかった西純へ増田の”足”で揺さぶりを仕掛けたのだ。ここが試合の分岐点だと読んだ原監督の勝負勘だった。

 打席には4番の中田。西純は走者を警戒してクイックになった。140キロのフォークが落ちなかった。おそらく中田はストレートを狙っていたのだろう。抜けたフォークは、フルスイングを仕掛けた中田にとってこれ以上ない絶好球となった。打球はレフトスタンドへ。

 原監督は「一発でよく仕留めてくれた」と、試合を決めることになった中田の17号2ランを称えた。  阪神バッテリーは「強打者の四球の後の初球狙い」を警戒してフォークを初球に選択したのかもしれないが、ここはコントロ―ルにミスの少ないストレートを選択すべきではなかったか。その狂いも原監督が仕掛けたプレッシャー効果だったのだろうか。

 投手の継投策もはまった。

 先発の赤星は、走者を出しながらも、併殺を2つとり、吉川やウォーカーの好守にも助けられて6回を4奪三振6安打無失点。まだ球数は73だったが、7回からスパっと左腕のクロールへの交代を決断した。

 クロールは先頭のロハスを見逃しの三振。矢野監督は山本、陽川と代打攻勢に出たが、三振とショートゴロ。8回からは”1人1殺”の小刻み継投。右の鍵谷から入って、代打島田をセカンドゴロに打ち取ると、中野、糸原と左打者が続くところで高梨にスイッチ。中野は珍しい捕ゴロ。阪神ベンチには原口が残っていたが、2安打していた糸原が、そのまま打席に立ち、三塁ゴロ。9回は大勢が締めて完封リレーを成立させた。

 前日のゲームでは、ウォーカーをベンチから外して、ブルペンを異例の9人体制にしておき、1失点と好投の先発メルセデスを4回途中で交代させ、5投手で無失点リレーした。これも9月戦線の戦い方を知る原監督ゆえの采配なのだろう。

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