• HOME
  • 記事
  • 野球
  • 岡田阪神が“森下翔太効果”で爆勝…ルーキー“初打点&初マルチ”、4年目の井上広大が満塁弾、サトテル2二塁打2打点の大暴れ
阪神ドラフト1位、森下翔太の活躍がサトテルや井上広大に刺激を与えている(写真・黒田史夫)
阪神ドラフト1位、森下翔太の活躍がサトテルや井上広大に刺激を与えている(写真・黒田史夫)

岡田阪神が“森下翔太効果”で爆勝…ルーキー“初打点&初マルチ”、4年目の井上広大が満塁弾、サトテル2二塁打2打点の大暴れ

 阪神と韓国プロ野球サムスンの練習試合が19日、沖縄宜野座で行われ、10-0で阪神が圧勝した。阪神は7回に一気に8点を奪ったが、途中出場したドラフト1位の森下翔太(22)がプロ“初打点”と“初マルチ”をマーク。佐藤輝明(23)が2二塁打で2打点、プロ4年目の井上広大(21)が満塁弾を含む5打点の大暴れ。その背景に見え隠れしているのが“森下効果”だ。ルーキーの存在感がチーム内競争を激しくしている。

 森下が外角直球を仕留めてレフトへプロ“初タイムリー

 

 虎の猛攻は絶好調の木浪のライト線に引っ張る二塁打から始まった。
 7回だ。岡田監督が「なんでラッキーセブンというか知っているか」と力説する、得点チャンスのイニングである。マウンドには、この回から右腕のパク・チョヒョク。木浪が、この日3本目のヒットで出塁すると、途中出場でDHに入っていたゴールデンルーキー森下が打席に入った。ボールワンからの2球目。外角のストレートを思い切り引っ張った打球が三遊間を破った。阪神OBで評論家の池田親興氏が、こう解説する。
「しっかりとトップが作れているし、どんなボールに対してもタイミングを合わして振りにくるという積極性がある。じゃあ、どんなボールにでも手を出す“ダボハゼ”かというとそうではない。外角の変化球、落ちるボールの見極めもできる。バッターボックスでベースから離れて立っているので、外角球に届くのか、見極めができるのか、という点が問題になるのだろうが、横浜DeNAとの練習試合では、外角の変化球をヒットしていたし、この日は、外のストレートにも対応した。確かな戦力になると思う」
 ルーキーの一打で無死一、三塁とチャンスを広げると、代打の糸原が右犠飛で1点を追加。さらに板山が右前打で続き、大山が四球を選び満塁にすると、佐藤がカウント2-2と追い込まれてからフォークの抜け球を見逃さない。やや詰まり気味に打ち上げた打球は平凡な外野フライに思えた。だが、しかし…。風にも乗って左中間へとグングン伸び、打球を追いかけたセンターは、最後にジャンプを試みたがキャッチすることができず、2者が生還するタイムリー二塁打となった。
 ベンチでの岡田監督の笑いが止まらない。
 続く熊谷が四球を選び再び満塁となると、今度は「7番・レフト」で先発出場していた井上が代わったイ・スンヒョンからレフト芝生席へと飛び込むグランドスラム。簡単に0-2と追い込まれてから、ファウルで粘り、外角低めの130キロ台のストレートを捉えた。
 15日の楽天戦の代打アーチに続き、早くも沖縄の練習試合で2本目の一発。紅白試合で好機に井上が軽打でタイムリーを放った際に、岡田監督は「そんなんいらんねん。ちょこ、ちょこ当てては、なんの魅力もない」とフルスイングを指示。そこから吹っ切れたように井上のバッティングが変わった。
 打者一巡となり、サイクル安打に、あとは本塁打だけのリーチをかけていた木浪が、この日4本目のヒットとなるレフト線への二塁打を放つと、森下に二死二塁の得点圏で、2打席目が回ってきた。初球の落ちるボールを見送り、2球目に見送った外角球がストライクで、カウント1-1となってから、また外角ストレートを引っ張ってレフト前へタイムリー。木浪が生還してプロ“初打点”と“初マルチ”をマークして、10-0とする一気8点のビッグイニングのトリを飾った。

 

関連記事一覧