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ビッグクラブへの移籍話が浮上していた三笘薫のブライトンとの契約2年延長が濃厚となった(写真:PA Images/アフロ)
ビッグクラブへの移籍話が浮上していた三笘薫のブライトンとの契約2年延長が濃厚となった(写真:PA Images/アフロ)

なぜ三笘薫のビッグクラブへの移籍が消えブライトンとの契約延長が濃厚となっているのか…英メディアが報道

 ブライトンはさらに、アルゼンチン代表MFアレクシス・マクアリスターが今夏に移籍する状況も想定している。マクアリスターはカタールW杯優勝で市場価値が跳ね上がり、カイセドの移籍金との合計は最低でも1億2000万ポンド(198億7000万円)とされている。
 こうした状況を受けて「Football Insider」はさらにこう続けた。
「プレミアリーグのエリートクラブから目をつけられた、モイセス・カイセドとアレクシス・マクアリスターがこのオフにイギリスの南海岸を去る可能性もブライトンは意識している。来シーズンもイングランドサッカー界を席巻する青写真を描いているシーガルズは同じ移籍ウィンドウで、チーム内で3番目のスター選手である三笘を売却することはないだろう」
 今シーズンの開幕直後に就任した、イタリア出身のロベルト・デ・ゼルビ監督が掲げる攻撃的なスタイルのなかで左ウイングに定着。結果を残し続けてきた三笘は、クラブの公式HP上に随時掲載されるインタビューで「このチームのビルドアップは世界でもトップクラス。そのおかげで最高のパスが僕の目の前に届けられる」と語った一方で、こんな言葉も残している。
「ビッグクラブの選手たちからは、まだまだ遠く離されていると感じている」
 指揮官の戦術やチームの雰囲気を含めて、相思相愛だからこそ契約延長に応じる。しかし、カイセドやマクアリスターと同じく、来シーズン以降も三笘の市場価値が上がり、ブライトンが望む高額な移籍金を用意するクラブが現れれば契約期間内でも状況は一変する。
 三笘は250万ポンド(約4億円)の移籍金で川崎から加入した。これが今年に入ってからのハイパフォーマンスで、3月の段階では3500万ポンド(約58億円)に急騰したと報じられた。地元メディア「Sussex World」は、ブライトンの戦略をこう報じたことがある。
「世界中から無名の若手選手を発掘し、獲得してきた積み重ねがいま、当然の評価を得ている。すべてがプレミアリーグにおける地位を確立するために貢献している」
 実際に契約が延長されれば、三笘の移籍金もさらに高く設定されるだろう。必要不可欠な戦力として計算すると同時に、状況を満たせばステップアップさせる。ブライトンが循環させてきたチーム戦略サイクルに、三笘もしっかりと組み込まれた証が契約延長となる。
 今シーズンの戦いに目を移せば、ノッティンガム・フォレストに敗れた時点でブライトンの8位は変わらず、一方で来シーズンのヨーロッパカップ戦への出場権を得られる6位のリバプールとの勝ち点差は4ポイントに広がった。残りは8試合。ブライトンにとって、そしてリーグ戦で16試合続けて左ウイングで先発を果たしている三笘にとって正念場の戦いが続く。

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