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日本代表経験もない8年目の伊藤涼太郎のベルギー1部クラブへの移籍が決定(写真:西村尚己/アフロスポーツ)
日本代表経験もない8年目の伊藤涼太郎のベルギー1部クラブへの移籍が決定(写真:西村尚己/アフロスポーツ)

なぜ日本代表経験もないプロ8年目J1新潟MF伊藤涼太郎のベルギー1部クラブへの海外移籍が決まったのか?

 1924年に創設されたシントトロイデンは、2017年11月に日本のIT大手DMM.comが経営権を取得。プロジェクトの中枢に、ヨーロッパへ挑戦する日本人選手の登竜門となる理念を掲げた。過去にはMF遠藤航(30、シュツットガルト)やDF冨安健洋(24、アーセナル)、MF鎌田大地(26、アイントラハト・フランクフルト)ら日本代表が所属した。
 今シーズンもカタールW杯日本代表のGKシュミット・ダニエル(31)が所属。東京五輪代表のDF橋岡大樹(24)には、ブンデスリーガ1部のケルンからオファーが届いたと報じられている。CEOを務める立石敬之氏(53)は、クラブ創設100周年を迎える来シーズンの新戦力第1号となる伊藤へ、クラブを通じてこんなエールを送っている。
「ピッチ上で彼が魅せてくれるビジョン、テクニックがファン・サポーターを魅了してくれると信じています。ベルギーでさらに成長し、日本を代表する選手になってほしい」
 今後は京都サンガF.C.をホームのデンカビッグスワンスタジアムに迎える、11日の次節後に新潟を去る思いを自分の言葉で伝える。その後に渡欧し、現地ベルギーでのメディカルチェックをへて正式契約を結ぶ。もちろん今回も完全移籍であり、退路を断って旅立つ。プロ入り後は遠回りをしたかもしれない。それでも紆余曲折の末にめぐり会えた新潟での日々を前へ進む力に変えて、遅咲きのファンタジスタが新たな戦いに挑む。
(文責・藤江直人/スポーツライター)

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