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日本&WBOアジアをかけて“替え玉事件”渦中のナイジェリア人と対戦する松本圭佑(左)とWBOアジアSライト王座決定戦に挑む井上浩樹(右)
日本&WBOアジアをかけて“替え玉事件”渦中のナイジェリア人と対戦する松本圭佑(左)とWBOアジアSライト王座決定戦に挑む井上浩樹(右)

“替え玉ボクサー事件”の不安とショック広がる…“渦中”オイコラとの日本&WBOアジア戦決定の“ミラモン”松本圭佑「本当にビックリしました」

 それでも松本にブレはない。
「今まで同様に落とせない試合で簡単な試合にはならないと思うが、実力を出して強さをアピールしたい。(替え玉ボクサーの問題で)もしかすると試合がないかもと思って練習をやるよりも、やると思って練習をする方が心はぶれない。自分が強くなるための練習。何も変わらず続けていきたい」
 オイコラの“替え玉ボクサー”とのKO勝利は無効試合となる可能性が高いが、それまでの戦績は、14試合11勝(7KO)1敗2分けと、黒星は、7戦目の判定負けのひとつだけ。ナイジェリア時代は、日本では非公認のWBFインターナショナルスーパーフェザー級タイトルも獲得している。アフリカンパワーを全面に出すスタイルではなく、むしろスピードとテクニックを駆使する技巧派。
 松本は、「手足が長くて足も使ってすばしっこい」とした上で「打ち急がずに、技術をたっぷりと披露して、そこで差をつけて、結果的にKOできればいい」と意気込む。
 好二トレーナーも「すばしっこさに加え、たまに強いパンチを打ってくる。身体的な強さもあり日本人と違う部分に戸惑わず、早い段階で、圭佑が、どう攻めて、どう守るかを感じることが大事」と試合のポイントを説明した。
 すでにスパーリングも20ラウンド消化した。
 7月25日にWBO&WBC世界スーパーバンタム級王者のスティーブン・フルトン(米国)に挑戦する井上尚弥が、レベルの高いスパーリングパートナーを海外から呼んできているが、その一人を松本も借りて拳を交えた。また4月のタイトル戦の前から初動負荷トレーニングにも取り組み始めた。
「パンチの伸び、ケガのケアにもつながると聞いた。僕は体が硬いので」
 現役時代のイチローが導入していたことで知られるトレーニングで、大谷翔平も採用している。
「お父さんは、日本タイトルを4度も獲得しているし、世界挑戦もしている。2冠を取ったとしても、まだまだ世界を取るまでお父さんを超えたとは言えないと思う」
 偶然にも“替え玉ボクサー事件”に巻き込まれることになったが、松本は、正真正銘本物のチャンピオンのボクシングで“2冠”を手にする覚悟だ。
(文責・本郷陽一/RONSPO、スポーツタイムズ通信社)

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