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井上尚弥の挑戦を受けるWBC&WBO王者フルトン(写真・山口裕朗)
井上尚弥の挑戦を受けるWBC&WBO王者フルトン(写真・山口裕朗)

「フルトンは大きくて強くスキルを持った男だ」井上尚弥の挑戦を受けるWBC&WBO王者の支持をもう一つのビッグマッチ4団体統一戦を控える無敗王者クロフォードが表明

プロボクシングの元バンタム級世界4団体統一王者の井上尚弥(30、大橋)が7月25日に有明アリーナでWBC&WBO世界スーパーバンタム級王者、スティーブン・フルトン(29、米国)に挑戦するビッグマッチが近づいている。その4日後に米国でウェルター級の4団体統一戦に挑むWBO世界同級王者のテレンス・クロフォード(35、米国)がラスベガスで行われた公開練習で「フルトン支持」を表明した。「体格差とスキル」を評価したもの。以前にクロフォードは「フルトンは自分の戦いができず普通に井上にやられてしまうだろう」と、井上勝利を予想していたのだが…コロコロと発言を変更した。階級を上げて即2団体統一王者へ挑戦することは、それほど難しい偉業なのだ。

「私はフルトン(支持)に傾いている」

 世界が注目する2つの歴史的なビッグバウトが近づいてきた。
 25日に東京の有明アリーナで井上vsフルトン戦。そして米国時間29日にラスベガスのT-モバイルアリーナで世界ウェルター級の4団体統一戦が行われ、WBC、WBA、IBF世界同級王者エロール・スペンスJr(米国)とWBO世界同級王者クロフォードの2人の無敗王者が対戦する。井上―フルトン戦の注目度の高さを示すようにラスベガスの「UFC APEX」で行われたクロフォードの公開練習でのメディアとの質疑で、この試合についての質問が飛んだ。
 米専門サイト「ボクシング・シーン」が伝えたもので、クロフォードは、「私はフルトンに傾いている」とフルトン支持を表明した。
「彼がそれ(ベルトを)米国に持ち帰ってくれることを願っている。彼が海外に出てグッドなこと(ファイト)をすることを望むし、彼の健康を願っている」
 そうフルトンにエールを送った。
 同サイトによると、判定までもつれこむのか、KOで決着するか、と質問されたクロフォードは、「わからない」と回答をごまかした。
「両者にとってタフな戦いになると思うし、その日により良い方が勝つだろう。フルトンは、より大きく、より強い男だ。そして、より大きくて強いだけでなく、彼にはスキルもある。多くの人が“この男は大きい。こいつは強い”と言っている。スキルは、金を稼ぐことにつながり、フロイド(メイウェザー・ジュニア)が、それを証明してきた。フルトンは彼のサイズを支えるだけのスキルも持っている」
 クロフォードが、フルトン支持の根拠にしたのは、体格差とフルトンのロングレンジと密着戦を使いわけてポイントを稼ぐ頭脳的なテクニックだ。フルトンは1m69で井上が1m64。同サイトは2インチ(約5センチ)の差があると強調したが、フルトンの防衛を主張する意見のほとんどが、この体格差とテクニックを理由にしている。
 ただクロフォードは以前には、まったく正反対の予想コメントを米メディアに対して残していた。これもスペンスとの統一戦に向けての記者会見で質問されたものだが、「フルトンは自分の戦いができずに普通にやられてしまうだろう」と井上支持を唱えていた。
「井上のホームでやるわけだし、彼にはナチュラルなパワーがある。フルトンにとって脅威。フルトンの方が体はでかいしリーチもある。だが、井上はそれに負けないパワー、スピード、ファイティングスプリッツがあり、彼の試合は、ずっとフォローしているが、これまでの戦いでも体の大きさは関係なかった。フルトンは距離を取って戦うだろうが、それは通用しない。井上は素早いので、その間合いをつめてくる。フルトンは、井上へのリスペクトがないから自分の戦いができずに普通にやられてしまうだろう」
 こちらの意見の方が説得力がある。
 権威あるリング誌のパウンド・フォー・パウンドのランキングでは井上が2位でクロフォードが3位。コロコロと予想が変わる理由は、階級が違えど、クロフォードの心のどこかにある井上への対抗心と、この試合の展開を読むことがそれほど難しいからだろう。井上が、1試合でもスーパーバンタム級で戦っていれば違うのだろうが、まったく未知の世界で、フルトンのような体格差を生かし、遠い距離でも接近戦でも相手の長所を潰して、着実にポイントアウトを狙ってくるようなスタイルのボクサーとの対戦経験もないから、なおさら予想も割れるのだ。

 

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