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亀田興毅氏はプロモートしている世界戦が王者のドタキャンで中止となりショックを受ける
亀田興毅氏はプロモートしている世界戦が王者のドタキャンで中止となりショックを受ける

トラブル続きの亀田興毅氏プロモート試合は呪われている?!…王者がインフル感染で世界戦中止…前WBO王者メンデスとの暫定世界戦へ変更交渉も「ハードルは高い。試練です」

 元3階級制覇王者の亀田興毅氏(36)がプロモーターを務める世界戦(16日・代々木第二体育館)が大ピンチとなった。同級3位の重岡優大(25、ワタナベ)が挑戦する予定だったWBC世界ミニマム級王者のパンヤ・プラダブスリ(32、タイ)がインフルエンザに感染したため、試合の中止を申し入れてきたことを亀田氏が4日、会見を開き発表した。亀田氏は、暫定世界戦への変更開催をWBCに対して要求、対戦相手として同級6位で、元WBO世界同級王者のウィルフレド・メンデス(26、プエルトリコ)との交渉をスタートしたが、あまりにも時間がなく先行きは不透明。重岡の弟の銀次朗(23、同)は、同日にレネ・マーク・クアルト(26、フィリピン)とIBF世界ミニマム級暫定王座決定戦を行うが、これも正規王者のダニエル・バラダレス(28、メキシコ)が、左鼓膜負傷を理由に再戦の延期を申し入れてきたため暫定世界戦となっていた。まさに呪われた「3150ファイト」だが、怒りの興毅氏は「これも試練」と前を向いた。

 タイ人王者がインフルエンザの診断書を添えて世界戦をドタキャン

 呪われているとしか言いようがない。
 亀田氏がファウンダーとしてプロモートする「3150ファイト」にまた衝撃が走った。重岡優大が世界初挑戦するはずだったタイの王者陣営からメールが入ったのが前日3日の午後4時半。王者がインフルエンザにかかり2日に緊急入院、一泊で退院したが、10日間の静養が必要との医師の診断が下り、世界戦の中止を申し入れてきたのだ。タイ陣営は、診断書と病院に入院して点滴を受けているところや、なぜか車椅子に乗っている王者のわざとらしい写真を添付して送ってきた。当然、世界戦は中止。
 国外に出て防衛戦を行ったことのない王者パンヤの“仮病疑惑“もあり、亀田氏が「本当に(静養に)10日間もいる?」と疑問視すると、亀田プロモーションの深町信治マネージャーは「怒りしかない」と語り、史上初の快挙となる同日同階級の兄弟世界王者誕生を楽しみにしていた弟の銀次朗も「インフルエンザじゃないと思う。ミニマム級にはビビり王者、偽物王者が2人いる」と怒りを爆発させた。
 亀田氏は「なんとか暫定世界戦を実現できるように動いているけど、ハードルはもの凄く高い」と苦悩の表情を浮かべた。
 具体的には、WBCに暫定世界戦開催の承認を求め、対戦相手として同級6位のメンデスに緊急オファーをかけた。2年前の2021年12月に重岡のジムメイトである谷口将隆(29、ワタナベ)が11回1分8秒にTKO勝ちしてWBOタイトルを奪った元王者。その後、再起して2連勝しランキングを維持。戦績は20戦18勝(6KO)2敗となっている。
 メンデスは体重調整などに問題はなく、WBCの承認さえ下りれば来日に障害はないという。
 ただ問題は、異例の緊急事態とはいえ3位の重岡と6位のメンデスのカードをWBCが暫定世界戦と認めるかどうか。また世界戦まで12日しかなくビザ発給や在留資格の取得が間に合うか、という問題もある。
 8日に3団体統一戦を行う予定だったWBC&WBA世界ライトフライ級王者の寺地拳四朗(31、BMB)の世界戦もWBO世界同級王者ジョナサン・ゴンサレス(31、プエルトリコ)が肺炎を引き起こして中止となり、急遽、WBA世界フライ級2位のアンソニー・オラスクアガ(24、米国)との防衛戦に切り替わったが、これは拳四朗が王者で、しかもオラスグアガが4月15日に韓国で試合を行う予定で来日中だったこともあり、スンナリと運んだもの。今回のケースとは事情が大きく違う。
 重岡優大には、前日に担当の町田主計トレーナーを通じて中止となることを経緯を含めて伝えたという。ショックの色は隠せなかったというが、まだ暫定世界戦が開催される可能性は残されており、気持ちを切らさないことを約束したという。

 

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