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フルトン戦の一夜明け会見に出席した大橋会長、井上尚弥、真吾トレーナー(写真・山口裕朗)
フルトン戦の一夜明け会見に出席した大橋会長、井上尚弥、真吾トレーナー(写真・山口裕朗)

井上尚弥の仰天ドリームプランが判明…4団体統一、“悪童”ネリ、“暴走男”カシメロ、5階級制覇、東京ドーム進出、全国ツアー

 ネリは、すでにWBCの指名挑戦権を持っている。井上家では「ルールも守れないボクサーを相手にしたくない」と“無視”してきたボクサーだが、4つのベルトを保持するためには避けては通れない相手でもある。ネリは階級を上げて2020年9月にWBC世界スーパーバンタム級王座を獲得したが、2021年5月にWBA世界同級王者のブランドン・フィゲロア(米国)に7回KO負けを喫した。その後、このフィゲロアを破ってベルトを統一したのがフルトン。ネリは、その後再起し、今年2月には米国でWBCの挑戦者決定戦でアザト・ホバニシャン(アルメニア)を11回TKOで下しフルトンへの指名挑戦権を得ていた。このホバニシャンは、井上が、昨年の米合宿で、“ガチ”スパーリングをした相手。ただネリは、2018年の山中との再戦時の1.36キロにも及ぶ体重超過により、日本では、無期限資格停止となっていてJBCによるペナルティ解除の手続きが必要になる。山中との再戦時には、両国国技館がネリへの大ブーイングに包まれたことが記憶に残っている。そのネリを我らがヒーローの井上が6年越しの“敵討ち”を果たすという構図は盛り上がるに違いない。
 またカシメロも2020年4月に一度はラスベガスでの対戦が決まっていた因縁の相手。3団体統一戦となる予定だったが、新型コロナの影響で中止となった。その後もカシメロは執拗に挑発を続けて、井上を何度も不快にさせたが、彼も、またポール・バトラー(英国)との指名試合を不可解な体調不良や英国のローカルルールに反するサウナを使っての減量を試みたことで2度キャンセル。結局、王座を剥奪され暫定世界戦を経て新王者となったバトラーを井上が倒して4団体を統一している。
カシメロもスーパーバンタム級に転級。赤穂亮をKOで下すなどして2連勝。ランキングをWBOで4位、WBCで6位と上げてきている。元WBO世界スーパーフェザー級王者の伊藤雅雪氏が主宰するトレジャーボクシングプロモーションと契約しており、交渉もスムーズに進むとみられる。
 ネリ、カシメロは、いずれも超好戦的ファイターで強引にKOを狙ってくるタイプ。井上のモチベーションが高まる対戦相手になることは間違いないだろう。
 そして、その次に待っているのが、日本人初の5階級制覇となるフェザー級への挑戦だ。これまでは井上はフェザー級挑戦には、懐疑的だったが、未知の世界だったスーパーバンタム級で“最強”のフルトンを倒したことで、何らかの手ごたえを感じたのか、この日は、明らかに、これまでとはニュアンスが変わった。
「自分も現役生活の残りは限られている。(ライバルがいなくなって)やる意味がなくなったら最終章にさしかかっているので階級も考える。パフォーマンスをしっかりと出せるならフェザーでもやれる」

 

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