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フルトン戦の一夜明け会見に出席した大橋会長、井上尚弥、真吾トレーナー(写真・山口裕朗)
フルトン戦の一夜明け会見に出席した大橋会長、井上尚弥、真吾トレーナー(写真・山口裕朗)

井上尚弥の仰天ドリームプランが判明…4団体統一、“悪童”ネリ、“暴走男”カシメロ、5階級制覇、東京ドーム進出、全国ツアー

 フェザー級になると、また強豪ボクサーが目白押しだが、大橋会長が想定するのは、スピードとロンドン、リオ五輪の連続金メダリストのテクニックで清水を圧倒してTKOで勝ったラミレスだ。これが初防衛戦。まだ粗削りだが、2年後には、統一王者になっていてもおかしくない才能を示した。
 そしてラミレス自身が井上との対戦を熱望している。
「井上が階級を上げてきてチャンスがあればぜひやりたい。いい試合になると思う。私のキャリアのプラスになるしファンのためにもなる」
 さらにESPNが「ライトフライ級からタイトルを勝ち取った偉大なるマニー・パッキャオの流れでいけば、井上はスーパーフェザー級や、その上(ライト級)でも、エリートレベルのパフォーマンスを出せるだろう」と報じるなど、6階級、7階級への期待もある。
 世界で“最も狂暴なボクサー”とされるKOマシンのWBA世界ライト級王者のガーポンタ・デービス(米国)や、元3階級制覇王者のワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)ら階級が上の名だたるボクサーも将来の対戦を希望している。
「他人事ですからね。でも海外メディアは見たいでしょうね」
 さすがに、この未来予想図は、井上も笑い飛ばした。
大橋会長は、さらなるビッグプランも練っている。まだ日本人ボクサーが誰もメインを張ったことのない東京ドームでのタイトル戦開催だ。今回は有明アリーナの1万5000人のキャパシティに10万を超える応募があった。「十分に埋まる。相手次第では可能性がある」と大橋会長。過去には、京セラドーム大阪で、元WBC世界バンタム級王者の辰吉丈一郎がウィラポン・ナコンルアンプロモーション(タイ)と再戦した例があるが、東京ドームでのボクシング興行はヘビー級王者のマイク・タイソン(米国)の2試合しか例がない。
 また大橋会長は、「関東圏内の会場を押さえにくいという事情もあって、地方での開催も考えている。北海道や愛知県からの応募が多かった」と、異例の全国ツアーの可能性さえ示唆した。アイドルグループ並みだ。
 だが、それらのドリームプランを実現するためには、タパレスという難敵が持つ2つのベルトを奪いとらねばならない。そのタパレスはフルトン戦後のリングに登場し「自分自身が王者であることを証明したい。井上尚弥選手とぜひ試合がしたい」と対戦をアピールした。 
 直接対面した対抗王者の印象を聞かれた井上は「太ってんなあと思った」と言って、メディアを爆笑に包んだ。
 タパレスは40戦37勝(19KO)3敗の好戦的なサウスポー。今年4月に大方の予想を裏切ってアマ経験豊富なムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)に2-1判定で勝利して2つのベルトを一気に手にしているが、その試合を井上は「まだ見ていない」という。
 父の真吾トレーナーが、補足説明した。
「けっこう怖いなと思っていた。タパレスは強いですよ。尚弥の戦い方次第で、自分の距離で戦えればいなせるが、相手の土俵に入るとフルトンよりも怖いかも。パワーもある」

 

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