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4大会連続出場のリーチ マイケルも快勝したチリ代表戦でトライを決めた(写真:志賀由佳/アフロ)
4大会連続出場のリーチ マイケルも快勝したチリ代表戦でトライを決めた(写真:志賀由佳/アフロ)

「ポジティブな試合になった」ラグビーW杯初戦のチリ戦で42-12快勝スタートを切った日本が得たボーナスポイント以上の収穫とは?

 一時退場処分を受けたのは日本代表も同じだった。後半7分、ライリーが故意の落球でイエローカードをもらった。ライリーは、2021年から主力のアウトサイドバックスとなった堅守の人だ。それでも、今回ばかりは、実力者がW杯で実力を発揮する難しさを痛感させられたか。何より、驚くようなミスで、ファンをひやりとさせた選手は、他にもいた。
 もっともインサイドセンターの中村亮土はこう受け止めていた。
「緊張はありましたけど、緊張があることを予想できたので。そこをどう捉えるかというのは、(試合前から)経験ある人たちで話していました」

 初の8強入りを果たした4年前の日本大会でも初戦は苦しんだ。2大会ぶりの参加となったロシア代表を相手に、試合開始早々のノックオンから先制点を与え、以後もミスを重ねた。30―10と勝利したものの思った通りにプレーできた選手はきわめて少なかった。
 ヘッドコーチのジェイミー・ジョセフは、その日本大会でも指揮を執っている。チリ代表戦の後の記者会見では、笑みを浮かべて持論を述べた。
「W杯の初戦ではお互いに気持ちも昂ります。特にティア2チーム(チャレンジャー)は意気込んでくる。それに対峙するなか、(実績で上回る)私たちにも学びがありました。次戦以降に強豪国とぶつかる時は、また様相が、ラグビーが、変わる。今度はそのなかで、自分たちの試合をやっていきます」
 上手くいかないことも想定していた。ましてこの日に至っては、緊急布陣を組んでいた。ナンバーエイト姫野の当日欠場に伴い、ロックのジャック・コーネルセンがナンバーエイトに、コーネルセンの働き場だったロックの先発には、ベンチ外予定だったサウマキアマナキが入った。その中で快勝したことに意味がある。日本代表にとって42点はW杯史上2位となる得点だった。
 流が攻めにテンポを出すことで、相手防御を組織的に乱すことができた。後半13分のトライシーンは、まさにその形だ。ジョネ・ナイカブラのカウンターアタックをきっかけに、中盤から敵陣ゴール前左へ侵入。以後はフォワードのユニットによる突進、おとりの動きを交えたライン攻撃を重ね、ポールの真ん前にぽっかりとスペースを作った。最後はフランカーのリーチ マイケルが仕留めた。
 守っては、直進してくるチリ代表を鋭い出足で跳ね返した。
 1人の走者を2人がかりで倒す「ダブルコリジョン」というコンセプトのもと、特にフォワード陣が刺さっては起き上がった。衝突シーンで優勢に立つことが多かったから、走者を孤立させてターンオーバーを決める場面を4度も作り出せた。

 

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