日本代表GKシュミット・ダニエルが移籍トラブルに激怒…謎の医学上理由で仏メスに“ドタキャン”されて所属クラブが提訴を準備
日本代表GKシュミット・ダニエル(31)が所属するベルギー1部のシントトロイデンが、移籍が直前で破談になったフランス1部のメスへの不信感を募らせ、国際サッカー連盟(FIFA)への提訴を準備していることが25日(日本時間26日)、明らかになった。複数のベルギーメディアが報じたもの。シュミットは、メスへの移籍がほぼ合意に達して移籍期間最終日の今月1日にメディカルチェックを受けたが、詳細を開示しないまま、医学上の理由で移籍を拒否されていた。
ベルギー、日本からのオファーを断りメスへの移籍を進めたが…
シントトロイデンからメスへの移籍が直前で破断となった日本代表の守護神シュミットの“移籍トラブル”を巡り、法廷闘争が繰り広げられる可能性が高まったと、複数のベルギーメディアが報じた。
同国メディアの『HBvL』は「シュミット、不当なドクターストップ」というタイトルとともに、シュミットが所属するシントトロイデンの動きを伝えている。
「シントトロイデンはFIFAに対して、メスを提訴する準備を進めている。理由は今夏の移籍期間最終日に、シュミット・ダニエルの移籍が突然破談となったからだ。フランス1部のメスは、メディカルチェックまで受けた日本代表ゴールキーパーの移籍を医学的な理由で拒否した。しかもフランスのクラブは、いまだに詳細な理由を開示していない」
シュミットは2019年7月、ベガルタ仙台からベルギー1部のシントトロイデンへ完全移籍。4シーズンにわたって守護神を務め、今年2月のコルトレイク戦では通算100試合出場を達成し、オフには5大リーグへのステップアップを模索していた。
同メディアはオフのシュミットの動きをこう伝えている。
「移籍期間が幕を開けてほどなくして、シュミットと代理人は同じベルギー1部のクラブ・ブルージュや日本からのオファーに断りを入れた。移籍期間内にヨーロッパの別のクラブが名乗りを上げるのは確実と見ていたからで、実際にフランス1部のメスとロリアンからオファーが届いた。特に熱心だったメスに、シュミットは自身の将来を託すと決めた」
今シーズンはシントトロイデンと結ぶ5年契約の最終年でもあった。違約金が発生する状況での移籍をシントトロイデン側も容認し、今シーズンの開幕から4試合にわたって守護神を務めたシュミットは、8月20日のヘントとの第4節を最後に戦列から離れ、かつて元日本代表のGK川島永嗣(40)も所属していたメスとの交渉を本格的に進めた。
そして、移籍期間の最終日だった現地時間1日に、シュミットはフランスに渡ってメディカルチェックを受けた。あとは契約書への正式サインを待つだけとなった状況で、メス側から突如として破談を突きつけられた。
シュミットは日本代表の一員として臨んだ12日のトルコ代表との国際親善試合で、負傷した中村航輔(28、ポルティモネンセ)に代わって前半終了間際から急きょ出場。ファインセーブを何度も披露した。どこかを故障しているようにも見えなかった。メス側が、医学上の理由で移籍を拒否してきたことに怒りを覚えるのも当然だろう。
医学上の理由の詳細を開示しないメス側に対して、前出の『HBvL』は「シントトロイデンもシュミット側も憤慨した」と伝え、さらにメス側が方針を覆した理由をこう報じている。