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久保建英がレアル・ソシエダと2029年6月まで契約を延長した(写真・なかしまだいすけ/アフロ)
久保建英がレアル・ソシエダと2029年6月まで契約を延長した(写真・なかしまだいすけ/アフロ)

なぜ久保建英はビッグクラブ移籍を選択せずレアル・ソシエダと2029年6月まで契約を延長したのか…その裏事情とは?

 ラ・リーガ1部のレアル・ソシエダは12日、所属する日本代表MF久保建英(22)との契約を2029年6月30日まで2年間延長したと発表した。レアル・マドリードから2022年7月に完全移籍で加入した久保は、当初は2027年6月30日までの5年契約を結んでいた。昨夏に獲得オファーを出すも拒否されたセリエA王者ナポリをはじめ、マンチェスター・ユナイテッドなどプレミアリーグのビッグクラブに関心を寄せられている久保は、なぜレアル・ソシエダとの長期契約を選んだのか。

 ナポリ、マン・U、サウジチームなどが触手

 スペイン国内でもほとんどノーマークだったのだろう。レアル・ソシエダが発表した久保との契約延長を、同国メディアは驚きを持って報じた。
 例えばスポーツ紙の『AS』は「予想外の契約延長」と、地元紙の『Noticias de Gipuzkoa』は「最もエキサイティングな発表」とそれぞれ伝えた。後者はさらに現地時間14日に敵地で行われるフランス王者、パリ・サンジェルマンとのUEFAチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦の第1戦直前だった状況を絡めてこう続けた。
「嬉しいビッグニュースは、ここ数カ月で最もエキサイティングなスケジュールのひとつである、パリ遠征に出発する前夜に飛び込んできた」
 久保の契約延長はクラブ公式HPと公式X(旧ツイッター)で、背中に『TAKE』及び『2029』と記されたレアル・ソシエダのユニフォームを、クラブのホキン・アペリバイ会長とともに手にするツーショット写真とともに電撃発表された。
 レアル・ソシエダは、久保をレアル・マドリードから完全移籍で獲得した2022年7月に5年契約を結んでいる。今回の更新でさらに2年間、久保が28歳になる2029年6月30日まで延長された。スペインを驚かせた長期契約はなぜ実現したのか。
 久保に対しては昨夏に、セリエA王者ナポリが2600万ポンド(約49億円)の移籍金とともにオファーを出したが、レアル・ソシエダが設定している6000万ユーロ(約96億5000万円)に届かないとして拒否されたと英紙『THE Sun』が報じている。
 同時期にはサウジアラビアのアル・ヒラルが、年俸4000万ユーロ(約64億4000万円)の4年契約という巨額のオファーを提示するも久保自身が拒否。今年1月にはポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド(39)を擁する同国のアル・ナスル、さらに右ウイングを探すプレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッドも獲得に動いたとされる。
 特にマン・Uは久保を直接視察するために、今シーズンのソシエダの試合へ実に7回もスカウトを派遣している。こうした状況を受けて、前出の『AS』は予想外と位置づけた今回の契約延長に「戦略的な一面がある」と次のようにつけ加えた。

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