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ベルギーのシントトロイデンでプレーしていたGKシュミット・ダニエルが合意していた仏のメスへの移籍を医学上の理由で拒否され怒りの提訴を準備(写真:Panoramic/アフロ)
ベルギーのシントトロイデンでプレーしていたGKシュミット・ダニエルが合意していた仏のメスへの移籍を医学上の理由で拒否され怒りの提訴を準備(写真:Panoramic/アフロ)

日本代表GKシュミット・ダニエルが移籍トラブルに激怒…謎の医学上理由で仏メスに“ドタキャン”されて所属クラブが提訴を準備

「別の移籍がキャンセルされたために違約金が入らず、合意に達していたシュミットを正式に迎え入れることができなくなったのではないかと、シントトロイデン側は疑っている。シントトロイデンはシュミットの違約金で新しいストライカーを獲得する予定だったが、当然ながら実現しなかった。ゆえに水面下でメスを提訴する準備を進めている。提訴へ向けた材料はそろっているようだが、FIFAがこの件に耳を貸すかどうかは現時点ではわからない」
 実際にシントトロイデンが提訴へ踏み切る場合、サッカーに関する紛争を解決するための機関として、FIFAが2001年に設立したDRCが窓口になる。しかし、どのような結論が出されるにしても、いま現在のシュミットが置かれた状況は変わらない。
 別のベルギーメディアの『Voetbal Belgie』は「シュミットもまた、この件に関する被害者となる」と、シュミットの今後を案じる記事を掲載している。移籍期間が15日までと定められていたトルコリーグへの移籍を模索したが、こちらもうまくはいかなかった。
「シントトロイデンはシュミットのメスへの移籍にゴーサインを出し、同時に鈴木彩艶を含めた新しいゴールキーパー陣をすみやかに形成した。3人のゴールキーパーがそろっている今、日本代表戦にも出場したシュミットは余剰人員となっている」
 シントトロイデンは8月上旬に、浦和レッズからU-22日本代表の守護神・鈴木彩艶(21)を期限付き移籍で獲得した。シュミットの移籍を前提とした補強だったのは、明白で、実際に鈴木はベルギー1部リーグ第5節以降、先発出場を続けている。
 かつてヴィッセル神戸で指揮を執り、今シーズンからシントトロイデンを率いるトルステン・フィンク監督(55)は、プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッドのオファーに断りを入れた鈴木の潜在能力を高く評価。メスへの移籍が破談になったシュミットの状況を残念がる一方で、チームが一度下した方針は変えないと明言している。
「現時点でわれわれのゴールキーパーのファーストチョイスは彩艶だ。世界最高のキーパーになるスキルがある彼を、大切に育てていかなければいけない」
 サッカー界では、一度定められたゴールキーパーの序列は、故障による長期離脱などよほどの事情がない限り覆されない。シュミットは第4キーパーのまま、冬の移籍期間が開く来年1月までコンディションを維持する作業を余儀なくされる。

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