なぜ巨人は横浜DeNAとの直接対決に連敗しCS出場が絶望的となったのか…同一監督の球団史上初の2年連続Bクラスもほぼ確実で「原監督は引き際を間違うべきではない」の声も
4位・巨人が26日、横浜スタジアムでの3位・横浜DeNAとの直接対決に0-1で敗れ、連敗でゲーム差が4に開き、クライマックスシリーズ出場はほぼ絶望的となった。巨人が残り4試合に全勝、横浜DeNAが残り5試合に全敗したときのみ逆転でCS出場が叶う。原辰徳監督(65)は、契約をあと1年残すが、同一監督による2年連続Bクラスとなれば、史上初の屈辱。原監督の進退に注目が集まる。
2試合連続の0-1“完封”負け
“無抵抗”で敗れたわけではなかった。
0-1で迎えた9回に横浜DeNAの三浦監督は、ウェンデルケンをマウンドに送ってきた。
「(東の続投は)選択肢の中にあったが、球数もあるし、ランナーが出たこともあって、ウェンデルケンに任せると(東に)代打を送った」
球団記録に並ぶ12連勝のかかっていた先発の東は、8回まで巨人打線を無失点に抑えていたが、8回一死二塁の打席で代打藤田を送っていた。足の張りで守護神の森原がベンチ外となっていた中での思い切った継投策だった。
巨人は先頭の岡本が四球を選んだが、原監督は次の5番の大城にバントで送らせた。巨人が先攻で1点差。まずは同点という場面ではない。こういう状況で原監督は、バントを多用するが、得点圏に進めたことはプレッシャーにはならず、ウェンデルケンにひとつアウトを献上して逆に落ち着かせてしまった。
秋広、代打の丸が連続三振でゲームセット。
スポーツ各紙の報道によれば、2試合連続で0-1のスコアで敗れた原監督は「何かが足りないんでしょう。このチームには」とコメントしたという。
3位・横浜DeNAとの直接対決の3連戦で連敗を喫して、ゲーム差は4に開き、CS出場は絶望的な状況となった。巨人が残り4試合に全勝、横浜DeNAが、残り5試合に全敗したときのみ逆転でのCS出場が可能となる。野球は最後まで何が起きるかわからないが、横浜DeNAは、残り5試合のうち、1試合でも引き分け以上であれば、2年連続のCS出場が決定する。
先発の東をあと一歩まで追いつめながらも、結局、攻略できず、山崎伊織の力投に応えることができなかった。巨人打線は、早い仕掛けで、15勝2敗の東に対抗した。2回一死一塁から秋広が2球目のスライダーをライト前へ。続くブリンソンも2球目のカットボールをレフト前へ弾き返して、満塁の先制機を作った。だが、その早打ちを逆手に取られた。
横浜DeNAの斎藤投手コーチは、「早打ちで調子の良い打者が多く、引いてしまうケースがあると思うが、早いカウントから勝負する気持ちでいくこと。また、長打を怖がらずに投げていってほしい」と指示していた。
吉川は初球の甘いカットボールを見逃し2球で追い込まれた。低めゾーンの変化球に手を出さざるを得ない状況にされてから、2球ファウル後に、最後は145キロの外角ストレートに空振りの三振。逆球の見送ればボールだった。続く山崎伊も見逃がしの三振に倒れた。
さらに3回も一死から門脇、坂本の連打で一、二塁の得点機を作ったが、岡本が2球目のチェンジアップを打ち上げてショートフライ、続く大城も3球目のストレートに差し込まれてレフトフライに倒れて得点につなげることができなかった。いずれも早い仕掛けが裏目に出た。