• HOME
  • 記事
  • 野球
  • 「勝てれば何でもいいのか」「昔の巨人みたい」大バッシングのソフトバンクは本当に山川穂高を獲得すべきだったのか?
ソフトバンクで入団会見を行った山川穂高に大バッシングの嵐(資料写真:CTK Photo/アフロ)
ソフトバンクで入団会見を行った山川穂高に大バッシングの嵐(資料写真:CTK Photo/アフロ)

「勝てれば何でもいいのか」「昔の巨人みたい」大バッシングのソフトバンクは本当に山川穂高を獲得すべきだったのか?

 そもそも、金にものを言わせた補強に対して「ひと昔前の巨人みたいだ」「何が何でも勝てばいいという問題じゃない」「毎年FAで補強しても勝てないじゃないか。 もっと若手を使って、がむしゃらに頑張るホークスを見たい。 ファンを馬鹿にしすぎ」という批判の声が起きた。
 昨年も近藤、オスナ、ガンケル、嶺井、有原と80億円をかけて大型補強をしたが、優勝に手が届かなかった。そして今オフは、巨人からウォーカーをトレードで獲得し、オリックスからFAの山崎福の争奪戦に敗れ山川を獲得した。一方で大量に戦力外通告を行い、その中には28歳の上林も含まれていた。上林は中日移籍が決まったが、3、4軍までの育成システムを持ちながらも、若手が育たず、FAに頼る球団の経営方針に対して疑問を投げかけられている。
 SNSには、「こういう運営を続けるなら『育成』の看板下ろして3軍、4軍を廃止したら?」という意見まであった。
 しかも、一塁には、今季118試合にその位置で先発起用され、打率.274、5本、37打点の成績を残した中村晃がいて、DHでは、柳田が67試合、近藤が39試合に起用された。2人は、体調の維持などのため外野との併用で、一塁、DHでの起用となる山川がそこに加われば、あきらかにポジションがだぶる。中村は、外野もできるが、ウォーカーも獲得している。
 投手補強は、いくらだぶついても問題にはならないが、野手のだぶつきは、新監督となった小久保監督を困らせるかもしれない。
 今季のチーム得点はリーグトップの536で、チーム本塁打数の104本も2位タイの数字。打線の強化は、切迫した課題ではない。ファンの反感を買ってまで、山川を獲得しなければならない状況だったとは言えないのだ。
 三笠GMは、そこを会見で質問され「ご指摘の部分はある。攻撃力としては得点力もリーグトップクラス。若手への移行が課題となっているのも認識している」と認めた上で、こう説明した。
「山川選手については、今年のブランクはありますが、右のホームランバッターとして日本を代表する選手との能力評価をしています。来年以降の戦力になる。既存と比べて山川選手が出場することで戦力向上が見込まれる」
 そして「バッティングの技術論は日本のトップレベルの考えを持っておられる。若手と交流していただくと大きい影響があるのではないかと評価している。若手の台頭という点では、デメリットもあるが、技術、バッティングの考えを吸収することで若手がさらに成長するプラス面があると総合的に判断した」と続けた。

 

関連記事一覧