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早田ひなが東京五輪の金メダリストを倒して“最強中国”を追い詰めた(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)
早田ひなが東京五輪の金メダリストを倒して“最強中国”を追い詰めた(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

「早田ひなはパリ五輪で中国にとって最大の脅威となる」中国メディアも一度は追い詰められた卓球日本女子の“強さ”に衝撃

 この5年間で急成長を遂げている中国のウェブメディア『澎湃新聞』は、今回の世界選手権団体戦がオリンピックイヤーに開催された点に危機感を募らせている。
「中国女子代表チームの6連覇に加えて、今大会は別の意味を持つことになるかもしれない。この大会でパリ五輪の団体戦出場を決め、女子シングルス2枠も獲得した日本女子チームは、決勝でプレーした早田ひなと平野美宇を女子シングルス代表に決め、2人に加えて張本美和を団体戦代表に選んでいる。こうした状況を前にすれば、今大会の結果は軽視できない」
 今大会の日本はグループリーグ4試合、そして決勝トーナメントのラウンド16、準々決勝、準決勝の7試合のすべてで3-0のストレート勝ちを収めて決勝進出を果たしている。同メディアは、日本が刻んだ軌跡にも注目すべきだと記事のなかで伝えている。
「特に日本卓球協会が今月上旬にパリ五輪の出場選手リストを発表してからは、日本女子チームには小さくない変化が生じている。今大会は伊藤美誠がパリ五輪の団体戦代表から外れて以降、初めて公の場に姿を現した大会でもあった。香港との準決勝でオーダーから外れた伊藤は、優しい表情を浮かべてチーム最年少の張本美和にアドバイスを送っていた。日本のネットユーザーたちは『何も言わない監督に代わって、伊藤のアドバイスは本当に効いていた』と彼女の指導的な役割を高く評価している。決勝でもオーダーから外れた伊藤が声援を送るなかで、中国は口から心臓が飛び出そうな戦いを余儀なくされた」
 1988年のソウル五輪から正式競技になった卓球で、中国は全9大会で女子シングルスを制覇している。2008年の北京五輪から採用された女子団体戦でも4連覇を継続しているなかで、東京五輪で新設された混合ダブルスで水谷隼・伊藤ペアが頂点に立った。
 中国メディアから「大魔王」と畏怖される伊藤を押しのける形で、代表入りを果たした張本が現在進行形で成長を遂げていると証明された今大会。早田と平野が加わる陣容が、パリ五輪における金メダル独占へ向けた脅威になると受け止められたようだ。日本女子のメンバーは、若手で構成されているだけに今夏のパリ五輪までの伸びしろははかりしれない。あと一歩届かなかった悔しさをバネにパリ五輪の本番で、今度こそ、世界に本当の衝撃を与えることになるかも。

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