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東京五輪のスケートボード男子ストリートで金メダルを獲得した堀米雄斗がFC東京と異色のコラボ
東京五輪のスケートボード男子ストリートで金メダルを獲得した堀米雄斗がFC東京と異色のコラボ

東京五輪金メダリストの堀米雄斗とFC東京が異色のコラボ…パリ五輪連覇が期待されるスケートボーダーが訴えたかった事とは?

 

昨夏の東京五輪スケートボード男子ストリートで金メダルを獲得した堀米雄斗(23、ミクシィ)が、3日に味の素スタジアムで行われた明治安田生命J1リーグ第28節、FC東京-横浜F・マリノスのスペシャルゲストとして来場した。キックオフ前にトークショーやデモンストレーションに登場した堀米は、初めて観戦したJリーグの試合で2点のビハインドから引き分けに持ち込んだFC東京の戦いぶりに刺激を受けていた。

「イベントを作っていくことで日本のスケートボード界を盛り上げていける」

 マリノス戦キックオフ直前の味の素スタジアムのピッチ。その一角に特設されたミニランプで、スケートボードのデモンストレーションが始まろうとしていた。

 スタンバイしている昨夏の東京五輪スケートボード男子ストリートの金メダリスト、堀米に3万人近い観衆の視線が注がれる。無観客で開催された自国開催の祭典とは対照的な光景に、スケートボード界の第一人者は今後への思いを新たにしていた。

「スケートボードのイベントの数を増やしていくのが、スケートボードのカルチャーを大きくしていくと思っている。自分の活動を含めてそういうイベントを作っていくことで、日本のスケートボード界をもっと盛り上げていけると思っています」

 所属しているIT大手のミクシィが、今年からFC東京の経営権を取得した縁で実現したスペシャルゲストとしての来場。東京・江東区で生まれ育った堀米にとって、意外にも生まれて初めて経験するJリーグ観戦となった。  もっとも、2016年から活動拠点としている米カリフォルニア州ロサンゼルスでは、他競技の観戦へよく足を運ぶとキックオフ前の囲み取材で堀米は明かしている。

「バスケットボールやサッカー、野球などのスポーツを観戦するのがすごく好きなので。そこで日本人のみなさんが活躍しているのを見て、もっと自分も頑張ろう、という刺激をいつももらっている。今日も新しいモチベーションになるものが生まれるかもしれないので、日本の空気感やファン・サポーターの方々の応援を楽しみにしています」

 東京五輪3日目の昨年7月25日。生まれ故郷の江東区に新設された有明アーバンスポーツパークで、この大会から追加されて正式種目となったスケートボード種目のひとつ、男子ストリートで予選6位からの逆転劇の末に初代金メダリストになった。

 翌26日の女子ストリートでは、西矢椛が日本人最年少となる13歳330日で金メダルを獲得。16歳だった中山楓奈も銅メダリストとなってともに表彰台に立ち、女子パークでも19歳の四十住さくらが金、12歳の開心那が銀メダルを獲得するなど、連日の快挙を介してスケートボード競技がまばゆいスポットライトを浴びた。

 真夏に喝采を浴びてから1年とちょっと。今年4月に日本で初めて開催された世界最大のアクションスポーツの祭典、X Games(ZOZOマリンスタジアム)でも優勝した堀米は、周囲から向けられる視線の変化を何度も感じていたと振り返る。

「オリンピック前と後とでは人から見られる目が変わりましたし、競技への印象も少し変わったと思うので。スケートボードでご飯を食べていけるとか、そういう感じではみんな見ていなかったはずなんですね。それが急に変わって、遊びからスポーツとして認められた。そういったところ(の認知度のアップ)はすごく感じています」

 

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