
井上尚弥、最新パウンド・フォー・パウンドで1位返り咲きならずも元2階級制覇王者が「いずれナンバーワンになるだろう」と太鼓判を押す理由とは?
「エンターテイメントの価値が重要であり(オールアクションファイターとしての井上の評価)は固められた」と、今回のカルデナス戦の試合内容を高く評価。
そして「彼はいくつかの防衛戦の責任を持っているのかもしれないが、パウンド・フォー・パウンドの上位リストの他の男たち(ウシクとクロフォード)はすぐに消える恐竜だ」と主張した。
その上で「好むと好まざるにかかわらず、井上尚弥がナンバーワンになるだろう。彼は正真正銘の男だ。見ていてエキサイティングだし、彼は聖火を運ぶことができる」と、井上がそう遠くない未来に1位へ返り咲くことに太鼓判を押した。
今回の「シンコ・デ・マヨ」ウィ―クでの他の試合が示したように昨今の本場でのビッグマッチはファイトマネーの高騰が逆効果となり、リスクを犯さない「つまらない戦い」が目立つ。その中でダウン後に大橋秀行会長が「判定勝利でいい」と声をあげたにもかかわらず「倒しにいった」井上のスタイルは異彩を放つ。
マリナッジは、その井上が貫くファイトスタイルとエンターテイメント性を評価して「いずれナンバーワンになるだろう」と主張するのである。
ただウシクは、WBO世界同級王者、ジェセフ・パーカー(ニュージーランド)との指名試合、もしくは、IBF世界同級王者のダニエル・デュボア(英国)との統一戦が予定されており、その試合内容次第では1位をキープする可能性がある。
またクロフォードも、9月12日に米ラスベガスのアレジアントスタジムでカネロとのビッグマッチが内定しており、彼もまたその試合内容と結果次第で1位に返り咲く可能性が高い。
井上と過去に2度戦った元5階級制覇王者のノニト・ドネア(フィリピン)は今回ダウンを喫した部分を問題視し、「彼がウシクとクロフォードを超えるとは思えない」というネガティブな意見を前出の「ボクシングシーン」で明かしている。
なお、今回の最新ランキングでは、WBA&WBC世界フライ級統一王者となった寺地拳四朗(BMB)も順位を一つアップさせて9位となり、WBA&WBにに界ライトヘビー級王者のデビッド・ベナビデス(米国)が10位に入り、2日(日本時間3日)のガルシアのセミファイナルで判定勝利に終わったWBC世界スーパーライト級王者のデビン・ヘイニー(米国)は9位からランク外に脱落している。
以下がリング誌の最新ランキング。
①ヘビー級3団体統一王者・オレクサンドル・ウシク(ウクライナ)
②スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)
③WBA世界ス―パ―ウェルター級王者テレンス・クロフォード(米国)
④ライトヘビー級3団体統一王者ドミトリー・ビボル(ロシア)
⓹元ライトヘビー級4団体統一王者アルトゥール・ベテルビエフ(ロシア)
⑥WBC世界スーパーフライ級王者ジェシー・ロドリゲス(米国/帝拳)
⑦WBC世界バンタム級王者・中谷潤人(M.T)
⓼スーパーミドル級4団体統一王者サウル・アルバレス(メキシコ)
⓽WBC&WBA世界フライ級王者・寺地拳四朗(BMB)
⑩WBC&WBA世界ライトヘビー級王者デビッドベナビデス(米国)