
「(辞退)理由を聞けば彼を責めることは難しい」大谷翔平の米球宴HR競争“辞退表明”で米メディアがMLBコミッショナーへ「致命的欠陥のある」ルール変更を訴える!
ドジャースの大谷翔平(30)が28日(日本時間29日)、ナ・リーグの最多得票で5年連続出場が決定したMLBオールスターゲーム(15日・アトランタ)でのホームランダービーへの出場辞退の意向を示した。ドジャースでは、昨年優勝したテオスカー・ヘルナンデス(32)もすでに辞退を表明するなど、肉体への負担が大きい現行の「致命的欠陥のある」ルールが不評で米スポーツメディア「ファンサイド」は「MLBコミッショナーは手遅れになる前にルール修正すべき」と声をあげた。
2021年に出場もファン・ソトに敗れてバテバテの経験
ナ・リーグの最多得票でDH部門で5年連続の米球宴出場を決めた大谷がそのオールスターウイークに開催されるHR競争への出場辞退を示唆した。
スポーツネットLAによると、今季3度目の「1番・投手」のリアル二刀流で先発出場し、メジャー移籍後、最速となる163.7キロをマークしたロイヤルズ戦後の囲み取材で「現行のルールだとなかなか厳しいので、今のところ(出場)チャンスはないかなと思っています」と明かしたもの。
現在29号でナ・リーグの本塁打争いのトップを独走している大谷の米球宴でのHR競争辞退はファンにとっては、残念なニュースだが、現行のルールは、あまりにも過酷で故障の懸念と共にその後のペナントレースのプレーにも大きな影響を及ぼす可能性がある。
大谷だけでなく、すでに両リーグで最多得票のヤンキースのアーロン・ジャッジが「ヤンキースタジアムで開催されるまで」の条件付きで辞退を表明。大谷の同僚で、昨年の覇者であるテオスカー・ヘルナンデス、ブルージェイズのブラディミール・ゲレーロJr.らも辞退の意向を明かしている。球宴に選ばれたトッププレーヤーにとってみれば、優勝賞金100万ドル(約1億4500万円)よりも大事なのは、後半に向けてのコンディションの維持だろう。
米スポーツメディア「ファンサイド」は、大谷の辞退表明を支持。HR競争のルール変更の必要性をMLBコミッショナーのマン・フレッド氏の名前をあげて訴えた。
「世界屈指のパワーヒッターである大谷がHR競争に出場しない。MLBで最も市場価値の高い選手が、このオールスターのイベントへの参加を見送ったのは残念だが、彼の理由を聞けば彼を責めることは難しい」とし、「彼が参加を断わった理由は、MLBコミッショナーのロブ・マンフレッドが定めた新しいHR競争のルールだ。彼の指摘は的を射ている。現在のルールでは、最小限の時間で大量のスイングが必要になる。特に投手として完全復活しようとしている大谷にとって、参加することにまったく意味がない」と理解を示した。