
「日本との差は育成システム」韓国の洪監督が明かすEー1選手権2連覇の森保ジャパン強さの秘密…日韓戦3連敗で現地メディアは「屈辱的な大惨事」
サッカーの東アジアE-1選手権の最終節が15日、ソウル郊外の龍仁ミルスタジアムで行われ、日本代表が1-0で韓国代表を破り、2大会連続3度目の優勝を果たした。前半8分にFWジャーメイン良(30、サンフレッチェ広島)が決めた先制ゴールを粘り強い守備で守り抜き、2連勝同士で迎えた79度目の日韓対決を制した。日本に通算成績で40勝23分け16敗と勝ち越している韓国だが、2021年以降では史上初の3連敗。すべて無得点という内容を含めて韓国メディアは「屈辱的な大惨事」と報じた。
森保監督「韓国が日本を強くしてくれた歴史がある」
韓国サッカー界が大きく揺れた。
前半開始早々の8分に、ジャーメインに豪快な左足ボレーで決められた先制点を最後まで取り返せない。勝利チームが優勝する全勝同士の最終節。2大会ぶり6度目の優勝を逃したばかりか、直近の国際Aマッチで日本に史上初の3連敗を喫した状況を、韓国メディアの『Xportsnews.com』は悲観的に伝えた。
「韓国代表が東アジア選手権の優勝カップ奪還に失敗した。これで2021年の国際親善試合、2022年の東アジア選手権に続いて、韓国サッカー史上で初めて宿敵の日本に3連敗を喫した。独立80周年の節目に不名誉な記録を塗り替えてしまった今回の敗戦は屈辱的であり、韓国サッカー界における大惨事でもある」
同メディアはさらに別の記事で、通算5ゴールで大会得点王を獲得し、MVPにも輝いたジャーメインにも言及した。今大会で初代表入りしたジャーメインは、デビュー戦だったホンコン・チャイナ代表との初戦で4ゴールをあげていた。
「今年で30歳になったジャーメインは、これまで代表チームとは無縁だった。国際サッカー連盟(FIFA)の主催大会ではない関係で、Jリーグの選手だけで臨んだ東アジア選手権で初めて代表入りを果たすと、初戦のホンコン・チャイナ戦で瞬く間にスターとして頭角を現した。韓国戦で再び価値を証明したジャーメインに対して、日本のファンは『こんな才能が、今まで埋もれていたなんて信じられない』『東アジア選手権で、Jリーグのレベルの高さが証明された』などとSNS上で歓喜の声をあげた」
別の韓国メディアの『OSEN』は、日本の森保一監督(56)の試合後コメントを詳報。それを通して、韓国の洪明甫監督(56)や選手たちに批判を向けるメディアや、その背後にいるファン・サポーターへ、将来へ向けたメッセージを届けている。
「韓国戦がどのような意味を持つのかは、私も現役時代からよく知っている。代表監督としても釜山での決戦で韓国に敗れた後に、日本のメディアから激しい批判を受けた。両国のメディアが批判するだけでなく、サッカーの未来のために代表チームを応援して欲しいと願っている。韓国と日本は良いライバルであり、韓国は日本を強くしてくれた歴史がある。今大会の韓国も素晴らしいチームだった。お互いに改善し合いながらライバル関係を維持して、これからも強くなれればと思っている」
森保監督が言及した釜山での決戦とは、2019年12月に開催された第8回の東アジアE-1選手権を指す。ともに2連勝で迎えた最終節で、日本は前半28分に喫した失点を取り返せないまま0-1で敗れ、韓国が3連覇を達成した。
しかし、その後は2021年3月の国際親善試合(日産スタジアム)で3-0、2022年7月の前回東アジアE-1選手権の優勝がかかった最終節(豊田スタジアム)でも再び3-0で日本が勝利。史上初の3連敗を喫した今回の一戦を含めて、韓国は332分間にわたってこれもワースト記録となる無得点が続いている。