
大谷翔平はRソックス3連戦で8試合連続本塁打のメジャー記録に並べるのか…ロバーツ監督は「“グリモン”まで凄く狭いので打球が上がれば本塁打」と可能性示唆も同球場では2本…2戦目は天敵左腕
そのグリーンモンスターのあるレフト方向が狭いフェンエイパークでの本塁打の可能性を後押しするかのように、大谷の5試合連続アーチの打球方向は、レフトスタンドが4本、バックスクリーンが1本と逆方向への本塁打が多い。
ただ大谷自身は打球方向を意識していないという。
「打球方向はあまり関係ない。いい角度で上がれば、引っ張っても流しても関係ない。(打球方向は)あまり気にせず、自分の打ちたい球をしっかりスイングしていくことだけを考えていきたい」
37号の打球角度は34度と高く打ちあがったが、33号は28度、34号は32度、35号は26度、36号は28度だった。いわゆるバレルゾンと呼ばれる打球角度で、本塁打への理想の角度は26度から30度とされており、大谷の逆方向へ飛んでいる本塁打は、ほぼその理想角度を追求するものとなっている。
そして肝心なのは、グリーンモンスターではなく、対戦投手。すでに3試合の予告先発が発表されている。
1戦目は2年連続で2桁勝利をマークしている“ドミニカン右腕”のブライアン・ベロ。シンカーとチェンジアップの配球でゴロを打たせるグラウンダー投手で、今季は17試合に登板し6勝4敗、防御率は3.23。大谷との過去対戦で本塁打はないが、3試合で8打数4安打と相性はいい。
2戦目は現在7連勝中でメジャートップの奪三振率を誇る左腕、ギャレット・クロシェット。最速は100マイル(161キロ)を超え、スイーパーを武器とする奪三振率の高い左腕で、今季は21試合で11勝4敗、防御率2.19の成績で勝利数はリーグトップ。さらに奪三振数165は両リーグ単独トップだ。
実は大谷の“天敵”で昨年6月24日の対戦でも2三振を喫して、通算で5打数無安打4三振と完全に抑えられている。もし初戦で6試合連続本塁打を放ったとしても、この7試合目が記録に立ち塞がる一番の壁になるだろう。
そしてもし1戦、2戦と本塁打出ていれば、タイ記録となる8試合目の第3戦は、昨年までのチームメートで共に世界一を味わった右腕のウォーカー・ビューラーだ。ここまで17試合で6勝6敗、防御率5.72の成績となっている。
ツインズ戦後に大谷は、「苦しかったですが、最後ツーアウトから逆転できるのは、まだまだ(チームに)底力がある証拠じゃないかなと思うのでロードに出る前にいい勝ちができて良かった」という話をしていた。記録よりも勝利のことしか大谷の頭の中にはない。だが、チーム貢献の結果として数々のメジャー記録を打ち立ててきたのが大谷なのだ。