
井上尚弥は真吾トレーナーが「バランスが良くパワーを感じた」”最強挑戦者”アフマダリエフを倒せるのか…「総合力で上」と豪語の敵陣営は会見でマネージャーが”ささやき戦術”で情報統制?!
公開練習に先だって行われた会見ではアフマダリエフから自信にあふれたコメントが次から次へと口をついた。
「日本には井上に勝つため歴史を作るために来た」
井上よりも何が上回っているのか?と聞くとこう返した。
「ボクシングには、パンチ力、技術、耐久力、考える力が必要だが、私はそれを総合的に持っている。総合力で優れているということだ」
陣営には、まだ来日していないが、5月のラスベガス決戦で井上から2回にダウンを奪ったラモン・カルデナス(米国)を指導している名トレーナーのジョエル・ディアス氏が「チームの頭脳」(アフマダリエフ)としてついている。
7、8年前から専属トレーナーを務め、この日ミットを持ったアントニオ・ディアス氏は、そのジョエル・ディアス氏の実弟だ。
アフマダリエフは、そのカルデナス戦を「いいパンチがあったが、試合を止められた(レフェリーストップによるTKO負け)。止められなかったらどうなったのか?とも思うが、両選手がベストを尽くしたいい試合だった」と見た上で、その試合に、井上攻略の糸口をみつけたことを明かした。
「そこを弱点と捉えていい。攻略はできる。それ(攻略法)も伝わっている。だがそれだけじゃなく、リング上でこちらがどう出るか。それを重点に調整している」
「そこ」とは井上がパンチの打ち終わりに下がるガードだ。
「プランはあってチームで何をすべきか、何をやらないかはあるが、言わないでおく。当日見に来てもらえればいい」
そして「あなたは過去に『井上はオレとの対戦を逃げている』と発言を続けてきた。今でもそう思うのか?」と聞くと、表情が一変した。
「彼は逃げていた。私を避けていたのは事実だ。チームなのか、個人なのかはわからないが、2年間、延び延びになっていた。私との対決を避けていた。今としては、ようやく対戦ができて嬉しいが」
井上陣営がWBAからの指名指名の指令を受け付けずアフマダリエフとの対戦よりも他のカードを優先した理由はタパレスに判定負けをして評価が急落していたため。興行価値がないと判断しただけで逃げていたわけではない。5月のラスベガス決戦時には、当初予定されていたWBC1位のアラン・ピカソ(メキシコ)の陣営が怖気づいて辞退したため、井上自身は、「アフマダリエフとできないか?」と大橋会長に訴えていたほど。
