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大谷がスクランブル登板で力投を見せるも(資料写真・AP/アフロ)
大谷がスクランブル登板で力投を見せるも(資料写真・AP/アフロ)

「大谷翔平は病み上がりで疲れ果てていた」フリーマンが気づいた5時間前打診の緊急登板の大谷の異変…それでも100マイル連発で4回途中無失点に敵将は「えげつないボールだった」

 前出の「ドジャーブルー」がフリーマンの試合後の囲み取材映像を伝えた。それでも3連敗のチームのために全力を尽くして、結果を残した大谷の姿にフリーマンは敬意を示した。
「それでも全力を尽くした。100マイル(約161キロ)、101マイル(約162.5キロ)を投げた。ショウヘイ・オオタニについては、彼が引退するまで毎年こういい続けることになるだろう。彼はまさにユニコーンなんだ。素晴らしいピッチングだった。4回のピンチを気力で乗り切った。野手も好プレーで彼を助けた。彼がやっていることは本当に驚異的だ。だが、その奮闘も報われなかった」
 フリーマンは6回に同点アーチを放ったが、27イニングで2イニングでしか得点できていない貧打線は、その1点しか奪えず、9回二死走者無しからタナー・スコットがサヨナラ弾を浴びて、泥沼の4連敗となってしまったのである。
 敵将のマンソリーノ監督代行も大谷にはただ脱帽だった。
「大谷はユニコーンだった。正直、彼の(二刀流)復帰後の投球については、これまであまり注意深く見ていなかった。トミー・ジョン手術の後だから球威は少し落ちるとも予想していた。だが、まったくそんなことはなかった。彼のボールはえげつなかった。特に速球がえげつなかった。どれも信じられないものだった」
 計11球も投じた100マイル(約161キロ)超えのストレートを絶賛した。
 オリオールズは、大谷の緊急登板に関して、球数を多く投げさせ、早くマウンドから下ろすことにフォーカスしていたという。
「打線は彼に球数を投げさせる点で素晴らしい仕事をした。2回で35球以上投げさせた。ああいう投手にはそれが唯一の攻略法。なんとか球数を増やさせるしかない」
 マンソリーノ監督代行は、4回二死で大谷を降板させたのが、勝因のひとつとして考えているが、こうも言った。
「彼が降板したのはプレーオフへの調整のためだろう。我々が打ち崩したわけではない。ただ、イニングが限定されている中で、球数を投げさせ、得点圏に走者を進め、プレッシャーのかかる場面で投げさせることはできた。選手の成し遂げたことを誇りに思う」
 ア・リーグ東地区最下位のオリオールズにも大谷一人では勝てない。
 ドジャースは右手にファウルチップを当てて欠場が続いている捕手のウィル・スミスに続いて、この試合ではラッシングが自打球を右膝に当ててロバーツ監督の肩を借りて途中退場、試合後には松葉杖を使って引き上げ、負傷者リスト入りとなった。3人目の捕手のベン・ロートベットは、守備要員で打率は0割台。泥沼4連覇となったチームのピンチは続いている。

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