
「どちらもベスト布陣でなかったが…」米メディアは米国が2-0で破ったFIFAランキング17位の森保ジャパンを“格上”と認めて「強豪国から待望の勝利を奪う」と報道
「W杯へ向けて勢いをつけるために、米国代表は長く必要とされていた結果を手にして大きな重圧から解放された。日本はメキシコ戦から先発全員を変更したローテーションメンバーだったが、ウェストン・マッケニーやマリク・ティルマンらを欠く米国代表もベストメンバーではなかった。FIFAランキングの30位以内の国になかなか勝てなかった米国代表だが、20位以内の強豪国に限れば、イラン代表を破った2022年のカタールW杯以降で初めてとなる。その意味でもクリーンシートとともに、好調を持続していた日本からもぎ取った勝利の価値は揺るがない」
しかも、ポチェッティーノ監督はW杯本番をにらみ、日本戦で新たな戦い方を試している。韓国戦から先発5人を入れ替えた上で、ほぼぶっつけ本番となる3バックを導入。米スポーツ専門局の『ESPN』は「この勝利で軌道に乗れる」と伝えた。
「土曜日に韓国に完敗したポチェッティーノ監督は、実験的な『3-4-3』システムを介して戦術的な賭けに出た。すべてが完璧というわけではなく、特にゴールキーパーのマット・フリースは日本の攻撃の前に慌ただしく仕事に追われる場面もあったが、63%ものボールポゼッション率を記録した前半に象徴されるように、より攻撃的なスタイルで韓国戦のショックからすぐに立ち直り、大きな一歩を踏み出した」
この日は韓国とメキシコの国際親善試合もテネシー州ナッシュビルで行われ、試合終了間際の失点で追いつかれた韓国が9月シリーズ連勝を逃した。それでも韓国メディアは日本対米国の結果にも注目していて、たとえば『my daily』は「韓国に敗れた米国が、しっかりと目を覚ました」と日本が喫した完敗を伝えている。
「結果だけでなく試合内容も米国が上回っていた。ボールポゼッションで56%対44%、シュート数で19対11と優位に立っただけでなく、枠内シュート数も11対で日本を圧倒して、韓国戦で露にした物足りなさを洗い流した。選手個々の能力に加えてチーム組織力でも後塵を拝した日本は、テストを兼ねて出場機会が少なかった選手を数多く起用したものの再び低調な競技力を露呈し、米国遠征を1分け1敗の未勝利で終えた。さらに2戦連続で無得点に終わるなど完全に面目を失った」
前半に足首を痛めた長友は、3バックから4バックに移行した後半開始とともにベンチへ下がった。フラッシュインタビューの最後を、悔しさを込めてこう締めている。
「あらためて自分自身を見つめ直しながら厳しくやっていきたい」
米国戦後に解散した森保ジャパンは、来たる10月シリーズでパラグアイ代表(10日、パナソニックスタジアム吹田)、ブラジル代表(14日、味の素スタジアム)とすでに北中米大会出場を決めている南米勢との連戦に臨む。