• HOME
  • 記事
  • モータースポーツ
  • 「他に何があると言うんだ?」角田裕毅が渋滞で米国GPスプリント予選の最終アタックができず18番手に沈み不快感示す…接触しかけたローソンにも「彼にいつもあの通りだ」と激怒
角田裕毅の米国GPスプリント予選は18番手(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)
角田裕毅の米国GPスプリント予選は18番手(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)

「他に何があると言うんだ?」角田裕毅が渋滞で米国GPスプリント予選の最終アタックができず18番手に沈み不快感示す…接触しかけたローソンにも「彼にいつもあの通りだ」と激怒

F1の今季第19戦となる米国GPが17日(日本時間18日)、テキサス州オースティンのサーキット・オブ・ジ・アメリカズで開幕し、来季の去就決定が今月末に迫るレッドブルの角田裕毅(25)がスプリント予選(SQ1)の18番手で敗退した。ピットレーンやコース上の渋滞に巻き込まれ、ラストアタックすらできなかった角田は「僕のコントロール外の事態が起こった」と不快感を示した。また姉妹チーム・レーシングブルズのリアム・ローソン(23、ニュージーランド)と接触寸前になった場面に「彼はいつもあの通りだ」と怒りを隠さなかった。

 「僕のコントロール外の事態が起きた」

 戦わずして負けた。
 次のステージへの進出をかけたスプリント予選1回目(SQ1)のラストアタック。しかし、12分のセッション時間が残り3分を切った状況で、ピットレーンだけでなくコース上でも渋滞が発生。その影響でアタックラップへ向けてコントロールラインを通過できなかったマシンの中に、角田のRB21も含まれてしまった。
 F1公式サイトで公開されたセッション後のフラッシュインタビュー。インタビュアーから「明らかに時間切れだった。何が起こっていたのか」と問われた角田は「さあ?」と第一声を発しながら、悔しさを露にした。
「何かがうまくいかなくて、ラップタイムを出す機会すら得られなかった。本当に残念だし悔しい。なぜならば、僕のコントロール外の事態が起こったからだ。タイミング管理は僕よりも相手次第。他に何があると言うんだ」
 フリー走行1回目(FP1)で13番手のタイムに甘んじた角田は、SQ1のファーストアタックでも1分35秒259と、SQ2へ進出する15台に残る上で十分なタイムを出せなかった。そこへピットレーン及びコース上の大渋滞が加わった。
 英国のモータースポーツ専門サイト『RACEFANS.NET』は「角田はピットレーンの出口で隊列に並んでいた間に、最終ラップを完走できる可能性が極めて低い状況にあると気がついた」と指摘。
 角田とレッドブルの担当チーフエンジニア、リチャード・ウッド氏が無線を介して交わした会話を下記のように再現した。
 角田「めちゃくちゃタイトになりそうだ」
 ウッド氏「コース上ですぐにポジションを取る必要がある」
 角田「成功するかどうかわからない」
 ウッド氏「大丈夫だ。軌道上の位置を取れば良い」
 同メディアは「しかし、前方のドライバーたちもセッション終了前にタイムラインに到達しようとしていたため、角田は誰も追い抜けずに終わった」と伝えた。
 そして前方を走っていたドライバーの中にローソンも含まれていた。
 それだけではない。ターン2で角田が追い越そうとしたときに、ローソンは突如としてコースを塞ぎ、接触寸前の状況を招いた。
 SQ2へ進出するもタイムなしに終わり、15番手で敗退しているローソンとの一件を前出のフラッシュインタビューで問われた角田は、一転して怒りを露にしている。
「彼はいつもあの通りだ。正直、彼にはもっと期待していたんだけどね。だから、もはや何も感じていないよ」
 今季の開幕を角田はレーシングブルズで、ローソンはレッドブルでそれぞれ迎えた。しかし走りに精彩を欠き、結果を残せなかったローソンは、わずか2戦を走っただけでレーシングブルズへ降格。代わりに4月第1週の日本GP直前から角田が緊急昇格した。
 9月第1週のイタリアGP決勝では両車のマシンが激しく接触。大きなダメージを負った影響で13位に終わった角田は、無線を通じて「あいつ何を馬鹿げたことをやっているんだ」と怒りをぶつけていた。

 

関連記事一覧