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解説を務めた岡田彰布顧問が阪神の敗因を鋭く指摘した(写真はキャンプ時の資料・黒田史夫)
解説を務めた岡田彰布顧問が阪神の敗因を鋭く指摘した(写真はキャンプ時の資料・黒田史夫)

「普通に考えれば(先発ルーカスを)70球では代えない」岡田顧問が指摘した阪神がヤクルトに逆転負けした3つの理由…9回の福島バント失敗を「打たせた方が良かった。難しいのよ」

 リランソは全球ストレートで押して大山を2-2と追い込んだ。5球目を投じる前のサイン交換でクビを振った。
 岡田顧問は「クビを振ったよ。どうだろう。真っ直ぐやな。外人はクビを振ったら真っ直ぐ」と次のボールをストレートと予想した。
 その読みはズバリ的中。外角低めに投じらた154キロのストレートを大山はファウルにした。
「これで次はスライダーやね。今のをカットされると1球スライダーをいきたい」
 岡田監督は、さらに次の配球も予想し、これもズバリ的中したが、大山は、やや泳がされ、最悪のショート併殺打に終わった、
 岡田顧問はこう諭した。
「今のは真っ直ぐ狙いでスライダーにちょっと泳がされた。あの(1球前のストレートを)ファウルにしたのなら(狙い球を)スライダー一本でいくんよ。ストレートが来たら空振りでいい。このくらいの投手になと真っ直ぐ狙いで変化球(対応は)難しい。何のためにあれをファウルにしたのか。人まで連れてくる(併殺の意味)必要はない。自分だけ三振でいい。割り切りよね」
 そして9回にヤクルトはメジャーで150試合以上に登板しているキハダを送り込んできた。ここまで3試合で無失点3セーブの新守護神から先頭の坂本誠志郎が二塁打を放つ。ここで続く福島は、岡田顧問が何かを言おうとした瞬間の初球にバントを試みたが、ファーストへの小フライとなり、オスナにキャッチされた。
 岡田顧問は言いかけた助言をこう説明した。
「打たした方が良かった。難しいよ、このバント。キハダのボールと左打者の福島のバント(であることを考慮すると難しい)。(打たせて)当てろと。どっか飛んだ方がいい。(ただ)常識的にはバントですよ」
 優勝チームは犠打が多く「ちゃんとした野球をやっているチームが勝つ」が、岡田顧問の監督時代の持論ではあったが、バントをさせないケースが多々あった。
 それは「失敗するからよ。失敗すると思ったらバントのサインを出さない」と説明した。これがデータに頼らない指揮官のセンス。勝負勘と言ってもいいだろう。
 代打の伏見寅威が死球でチャンスを一死二、三塁へ広げたが、近本はライトフライ。続く中野の打席で岡田顧問は「真っ直ぐ狙いでスライダーを打ちなさいは無理な要求。割り切り。変化球で3つストライクがきたらごめんなさいでいい。ボテボテでもいい。内野安打でいいんやから。力負けのフライはダメ。叩き潰すような面白いゴロを打てばチャンスがあるよ」とエールを送っていたが、ストレートに手が出ずに見逃しの三振に倒れた。
「普通」のルーカスの続投をせず、「普通でない」ことが必要だった9回のクライマックスで「普通」をして失敗した藤川監督の采配はまさにチグハグだった。今季キハダとの対戦は繰り返されるだろう。次こそ岡田顧問の”金言”を生かしたい。

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