「ヤクルトの投手奥川にバントをさせない作戦はあり得ない」阪神茨木のプロ初先発初勝利を”アシスト”した池山監督の”ノーバント野球”の死角
阪神が9日、甲子園でのヤクルト戦に7回降雨コールドで2-0勝利した。プロ初先発の4年目の茨木秀俊(21)が6回96球を投げ、5安打5奪三振3四球無失点でプロ初勝利を飾った。ヤクルトはノーバント野球を貫き、2回一死一、二塁の先制機にも奥川恭伸(24)にバントをさせず無得点に終わるなど作戦が裏目に出ていた。阪神とのゲーム差は0.5差となり、首位の座は風前の灯火となってきた。
藤川監督は高卒4年目の茨木のプロ初勝利に「嬉しい」を連発
雨の甲子園でプロ初勝利をゲットした茨木と藤川監督が記念写真に納まった。7回の阪神の攻撃途中で雨が激しくなり、降雨コールドとなったため、ヒーローインタビューは、バックヤードで行われた。
決勝4号ソロで援護してくれた同期の森下と共にマイクを向けられた茨木は「率直に嬉しい気持ちがあります。頼もしい先輩たちがいるので自分は楽しんで自分の投球をしようとマウンドに上がりました。自分のボールは通用すると思いましたし、周りの先輩方から良い声もかけてもらったので投げやすかったです」と初勝利を噛みしめていた。
6回を投げ、5安打3四球と走者を出しながらも要所で5つの三振を奪い好調のヤクルト打線を無失点に抑えた。
藤川監督も珍しく「嬉しい」を連発した。
「素晴らしい投球と、向こう気の強さを見せてくれた。高校から4年間はなかなか長い。タイガースの場合は上の世代もしっかりしていますからチャンスがなかったと思うが、地道に順番に自分で鍛えてきたのが今日、出てきてくれた」
2022年に帝京長岡高からドラフト4位で入団した4年目の若手右腕を称えた。
一方でヤクルトは茨木の初勝利を拙攻でアシストする形になった。
開幕ダッシュ成功の代名詞となったノーバント戦法が裏目に出た。
現役時代にタイトル獲得経験のある評論家の一人が批判したのは2回一死一、二塁の先制機に投手の奥川にバントをさせなかった場面だ。
「あそこでバントをさせない作戦はあり得ない。茨木のウィニングショットは、鋭く落ちるチェンジアップ。しかもプロ初先発の序盤だ。三塁に走者を進めてプレッシャーをかけて、そのチェンジアップで腕を振れないような心理的状況を作っておくべきだった。たとえバントを失敗しても、打たすのであれば同じこと。奥川は三振だったが、併殺打に終わる最悪の事態もバントなら避けられる。シーズンをトータルで考えるときっちりとバントを決めるチームが勝っている。今は勢いがあるからいいが、こんな野球をしていたら最下位ですよ」
厳しく指摘した。
結果的に奥川は三振、9番に入っている武岡も二塁ゴロに倒れた。

