「子供達を守り愛する母親の責任として公の場で議論することを許さない」福原愛さんと元夫の江宏傑さんが“泥沼闘争”…平行線どころかまったく食い違う論点

　卓球女子団体の2大会連続五輪メダリスト、福原愛さん(34)の元夫で、卓球の元台湾代表の江宏傑氏(34)が27日、東京都内で「福原さんによる子供の連れ去りに関して訴える」と題した緊急会見に臨んだ。弁護士ともに登壇した江氏は、福原さんが昨年7月に第2子の長男を日本へ連れ帰ってから一度も会えていないと訴え、20日には東京家庭裁判所が長男を江氏に引き渡すように命じたとも明かした。さらに江氏側が刑事告訴も示唆し、福原さんも会見の前後に自身のSNSで反論を展開する泥沼の様相を呈している。

江さんが日本外国語特派員協会で会見

東京・千代田区の日本外国特派員協会で、27日午後3時すぎから1時間にわたって行われた緊急会見。時おり涙を浮かべながら、江氏は現状を訴えた。
「本年7月20日に日本の裁判所が出した審判結果が、私のところにも届きました。福原愛さんに対して、息子を私に引き渡すように命じた内容です。日本の裁判所に感謝申し上げるとともに、一刻も早く息子に会いたいと申し上げたい」
　4大会連続で五輪に出場した福原さんは、2012年のロンドン五輪女子団体で銀メダル、2016年リオ五輪の同種目で銅メダルを獲得。同年9月にリオ五輪に出場していた江氏と結婚し、2017年10月に長女を、2019年4月には長男を出産した。
　しかし、江氏のモラルハラスメント疑惑、福原さんの不倫疑惑が一部でそれぞれ報じられていた2021年7月に両者の離婚が成立。江氏と福原さんがともに子どもの親権を持つ共同親権で合意し、離婚後は長女と長男は台湾で暮らしていた。
　状況が一変したのは昨年7月23日だった。
　会見に同席した台湾の徐崧博弁護士によれば、面会交流のために台湾を訪れた福原さんへ子どもたちを預け、長男だけを連れて帰国したなかで「その1週間後から福原さんが連絡を絶った」という。面会交流期間が終わりに近づいていた昨年8月下旬には、福原さんが親権指定を日本の裁判所へ申し立て、共同親権からの変更を求めてきた。
　対する江氏も同年10月に、長男の引き渡しを求める審判申し立てを東京家庭裁判所へ行った。今月20日に出された審判結果で申し立てが認められ、さらに同時に申し立てていた保全命令も認められた。
　会見に同席した大渕愛子弁護士は、保全命令を「ただちに子どもを引き渡すように、という命令」と説明した上で、次のように補足している。
「通常の審判に加えて、保全命令が出されるのは非常に珍しい。よほどのことがない限り、裁判所が認めてくれない審判です。不服の申し立てをする、しないにかかわらず、福原愛さんはただちに子どもを（江氏へ）引き渡す必要があります」
　さらに、会見開催までに福原さん側から引き渡しに応じる連絡がなく、強制執行の申し立ても行っていると明かした大渕弁護士は江氏の胸中にも言及した。
「福原愛さんから会見中止を要請するメールとファクスをいただいた。その際も引き渡しに関して言及はなかった。子どもがどこにいるのかわからず、審判に従って引き渡してくれるのかもわからない状況で大変不安に思っています。なぜ江さんがこのような会見を開かざるをえなかったのか。福原さんは自身の行動を振り返って、客観的に考えていただきたい」
　もし福原さんがこの会見を見ていたら何を伝えたいか。質疑応答でこう問われた江氏も、昨年7月から会えていない長男への思いを込めてこう語った。
「個人的には強制執行という方法を望んでいない。福原さんにはぜひ日本の審判に従っていただき、息子を平和かつ安全に帰らせていただければと思う」
　江氏の緊急会見に、福原さん側もすぐに反応した。