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新シーズンから「10番」を背負う18歳の至宝ラミン・ヤマルも移動の飛行機内で笑顔(FCバルセロナ公式Xより引用)
新シーズンから「10番」を背負う18歳の至宝ラミン・ヤマルも移動の飛行機内で笑顔(FCバルセロナ公式Xより引用)

「一部の選手が不快感や怒りを露にした」前代未聞のドタバタ劇にバルセロナの選手が戸惑うも急転中止から今日26日の来日が正式決定…SNSは窮地救った三木谷会長への感謝の声であふれる

 スペインの名門バルセロナが25日にクラブ公式HPを更新し、一時は中止を発表していたJ1王者ヴィッセル神戸との国際親善試合(27日、ノエビアスタジアム神戸)に予定通り出場すると正式発表した。同日にスペインを発ったチームは今日26日に来日する。楽天グループの会長兼社長で神戸の会長も務める三木谷浩史氏(60)が未払いだった運営負担金500万ユーロ(約8億6600万円)を肩代わりして問題を解決したものだが、スペインメディアによると、今回の前代未聞のドラバタ劇にバルセロナの一部の選手は「不快感や憤りを露わにしていた」という。

 三木谷会長がXに2つの絵文字をポスト

 続けて投稿された絵文字から熱い思いが伝わってきた。
 楽天グループの会長兼社長で、J1神戸の会長も務める三木谷氏が、25日夕方に3日ぶりに自身のXを更新。まずサムアップする絵文字を、さらに飛行機が離陸する絵文字を立て続けに投稿した。いずれも文字はいっさい綴られていない。それでも2つの絵文字が何を意味していたのかは、すぐに明らかになった。
 まずはバルセロナが、クラブ公式HP上で公式声明を発表した。
「バルセロナのトップチーム一行は今夏のアジアツアーを開始するために、すでに日本へ向かって出発しました。一時はヴィッセル神戸との国際親善試合のキャンセルを余儀なくされていましたが、プロモーターがあらゆる条件を満たし、昨日報告した契約違反の問題が解決されたために、当初のスケジュール通りに27日に試合が行われることを報告します。神戸との試合を終えた一行は予定通り韓国へと向かい、7月31日にFCソウル、8月4日には大邱FCとの国際親善試合に臨みます」
 サムアップの絵文字は「やったぜ」を、飛行機が離陸する絵文字はバルセロナが日本へ向けて、すでに飛び立った状況をそれぞれ意味していた。
 続けて神戸もクラブの公式HPや公式Xを更新。昨日来の騒動を謝罪した上で、ファン・サポーターへ「バルセロナ来日試合 開催決定のお知らせ」を伝えた。
「関係各所との慎重な協議を重ねた結果、予定通り開催させていただく運びとなりましたことをお知らせいたします。本件につきましては、契約上の問題が発生したことから、楽天グループと協力の上、試合開催の実現に向けてFCバルセロナを含む関係各所との調整を行ってまいりました」
 神戸の創設30周年記念チャリティーマッチとして5月に開催が発表され、最高額が16万4000円のチケットもほぼ完売。キックオフまでカウントダウンに入っていたバルセロナ戦を巡る状況が一変したのは、日本時間24日未明だった。
 バルセロナが公式発表した声明は、神戸にとって寝耳に水の内容だった。
「日曜日に日本で予定されている試合への出場を、プロモーターの重大な契約違反により、参加を中止せざるを得なくなったことをお知らせします」
 バルセロナのアジアツアーの公式プロモーターを務める、韓国のD-Drive社もすぐに声明を発表。日本開催分のプロモーターを務める株式会社ヤスダグループ(本社・東京都港区、安田慶祐CEO)から、運営負担金500万ユーロ(約8億6600万円)が期日までに振り込まれなかったことが原因だと明らかにした。
 神戸もすぐにヤスダグループに対してヒアリングを実施。チームにはバルセロナ戦開催を前提にトレーニングを続けてほしいと指示を出した上で、親会社の楽天グループをまじえて対策を協議したなかで、わずか半日ほどの時間で楽天グループが運営負担金を肩代わりする方針をまとめて、バルセロナ側へ提案した。
 日本時間24日の段階で、中止から一転、予定通り開催される運びになったとスペインのメディアが一斉に報じた。しかし、離陸前に500万ユーロの振り込みを要求するバルセロナと、一行を乗せた航空機が離陸するのを確認するまでは支払わない、という方針を取った楽天グループの主張が平行線をたどる形が生じてしまった。

 

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