連夜金星で米国を“救済”した3本塁打イタリア4番の一言が泣ける…「ホテルにいる米国代表のことを気にしていたよ」…米メディアは「米国は賞金をイタリア野球連盟へ寄付せよ!」と皮肉
WBCの1次ラウンド、プールBの最終戦が11日(日本時間12日)に米国ヒューストン「ダイキン・パーク」で行われ、イタリアがメキシコに9-1で圧勝、前日の米国戦に続き2試合連続で金星をあげて4戦全勝で準々決勝進出を決めた。この試合に8強進出を委ねていた米国はイタリアが勝ったことで2勝2敗のメキシコを上回る3勝1敗で辛くも1次ラウンド突破を決めた。3本塁打を放った4番のビニー・パスカンティーノ(28)はロイヤルズの主力で試合後に「ホテルにいる米国代表のことを気にしていたよ」とコメント。米メディアは「米国代表は賞金をイタリア野球連盟に寄付せよ」などと皮肉った。
フィリーズの通算109勝右腕もメキシコ打線を5回無失点
イタリア旋風が止まらなかった。
前日に8-6で優勝候補の米国を破り続けて前大会ベスト4の強豪メキシコを9-1で圧勝した。連夜の大金星だ。
先発したフィリーズの通算109勝右腕のアーロン・ノラが5回を4安打5奪三振無失点に抑える好投を見せ、打線はここまで3試合で12打数ノーヒットだった4番のパスカンティーノが1試合3発の大爆発。
スポーツ専門局「ESPN」によると昨季ロイヤルズで32本塁打を放ったパスカンティーノはメジャーでも1試合3発は打ったことがないという。そして5回には、一死一、三塁で9番打者のダンテ・ノリがカウント1-1から裏をかいたセーフティースクイズを決めた。
パワー&小技の隙のない野球だ。
さらに二死満塁と続く得点機に昨季マーリンズでメジャーデビューし、打率.292を記録した新鋭ジェイコブ・マーシーがライト前へ2点タイムリーを決めて5-0。この時点で米国はイタリアが勝っても、ここからメキシコが逆転しても、失点率で、イタリアが5失点する条件をクリアしたため、米国の準々決勝進出がほぼ決定していた。
そしてイタリアはメキシコの反撃を1点にとどめて4勝全勝でWBCで初の準々決勝進出を決め、米国も命拾いの1次ラウンド突破を決めた。
試合後にFOXの中継インタビューに応じたパスカンティーノは、結果的に米国の進出を援護したことを感謝され「どういたしまして、アメリカ」と笑い、「ホテルにいる君たちのことを考えてたよ。ずっと気にしていたんだ。だからこのパーティー(WBCの準々決勝)に参加できてよかったね」と答えた。
ホテルで結果を見守った米国代表や、米国ファンからすれば泣けるコメントだった。
イタリアのホームランセレブレーションは、アルマーニ製のスポーツコートに身を包みベンチに用意された「エスプレッソ」マシンのエスプレッソをぐいっと飲み干すこと。考案したのがパスカンティーノで、しかも、彼がそのエスプレッソ係だった。
ここまで本塁打どころかヒットもなく、ただ給仕を務めていたが、この日は、エスプレッソを飲む側で大忙しだった。
米USAトウデイ紙によると、マーリンズ時代に盗塁王を獲得している4回に一発を放ったジョン・バーディは「このチームがこんな短期間でこれほど結束したのは信じられない」と語り、その役割を果たしたムードメーカーが、4番のパスカンティーノだと証言した。
「ビニー(パスカンティーノ)の功績は大きい。彼が最初に雰囲気を作った。素晴らしいリーダーで一緒にいて楽しい。みんなを引き寄せて、チームを一つにしてくれた。彼のエネルギーは本当に伝染する。このチームには才能ある若い選手も多いし、彼のおかげで彼らも自分らしくプレーできるようになった。メジャーリーグのクラブハウスでは、まず尊敬を勝ち取らなければならないことも多い。でもこの短い期間では、すぐに全員が、同じ船に乗る必要がある。彼はそれを見事にやってくれたし、若い選手たちもそれに応えた」

