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W杯カタール大会から帰国した森保監督と吉田キャプテンが記者会見
W杯カタール大会から帰国した森保監督と吉田キャプテンが記者会見

帰国会見で是非論が再燃…クロアチアに負けたPK戦で日本が採用した立候補制は本当に正しかったのか…森保監督「”たられば”はある」吉田は「間違っていたとは思わない」

 森保監督は、この日の会見で、改めて立候補制を採用した理由と、その是非を問われ、まずW杯を戦った代表チームの戦術、戦略についてのコンセプトと、どうそれを実践したかを説明した。
「我々コーチングスタッフが大会の全体像、目の前の1戦にどれだけベストを尽くせるか、勝利を目指して戦えるか、ということを考え(戦術、戦略の)準備を進める中で、選手目線で感じたことを吉田麻也キャプテンが選手から意見を聞いて我々に伝えてくれ、それを受け取り、我々が立てた戦術、戦略から選手の意見を生かしてチームとしての戦い方を選手にフィードバックするという戦い方をしてきた。監督がすべて決めるという部分において最終決断は監督の責任として私がやってきたが、コーチ陣が試合に向けてのトレーニングを考え、チームの戦術、個々の役割を把握してもらうための、ミーティング資料、映像資料を身を粉にして準備して選手に絵を持たせてくれたから選手が思い切ってプレーできることにつながったと思う。そのベースから選手が状況に応じて対応力を発揮し、ピッチ内でキャプテンを中心にコミュニケーションを取りながら臨機応変に戦ってくれた」
 そしてPK戦については、こう振り返った。
「監督が決めるという部分、チームで順番を決めるということを準備していたが、これまで私は、毎回同じPK戦の戦い方(その場の立候補制)をしていたので、今回も同じような形を取ることにした。結果をつかみ取れなかったということ、そして選手に責任を負わせてしまったということにおいては、私がすべてを決めた方が選手にとっても良かったかなという部分もあるし、結果もひょっとしたら違っていたかもしれないという“たられば“もあるが、自分たちが(この手法で)やってきてトレーニングもしていた。そこに自信をもって最後気持ちを込めてPKを蹴ってもらうという判断をした」
 反省と後悔もある。
 森保監督の隣に座っていた吉田は「ちょっと補足させてもらっていいですか」と割り込み、選手側の意見を述べ批判の声に反論した。
「まったく同じやり方で(東京)オリンピックでニュージーランドに勝っている。だから、僕はこのやり方が間違っていたとは思わない。メディアを見ると事前に言っておくべきだったとか、決めておくべきだったというのがあるが、全部結果論じゃないかなというのがあって…。逆にニュージーランドの時は、そんなことは一言も出なかった。負けたから、そのやり方に関してフォーカスされているが、僕はそこに間違いがあったと思わない、選手側としては思わない」
 森保監督が指揮を執った昨年の東京五輪には、吉田もOA枠で出場したが、決勝トーナメント1回戦のニュージーランド戦では0-0で延長戦でも決着がつかず、PK戦にもつれこみ、4-2で勝利した。この際も、その場の挙手による立候補制だったというのだ。
 ちなみに1番手には「この状況(0-0)を作ったのは僕」と途中出場の上田綺世が名乗りを上げて成功。2人目の板倉滉、3人目の中山雄太、4人目の吉田と全員が決めて、GK谷晃生がプレッシャーをかけ2人に失敗させて勝利していた。

 

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