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箱根駅伝2023の往路Vは“3冠”を狙う駒大。2位は30秒差の中央大で前大会覇者の青学大は2分03秒差の3位から逆転を狙う
箱根駅伝2023の往路Vは“3冠”を狙う駒大。2位は30秒差の中央大で前大会覇者の青学大は2分03秒差の3位から逆転を狙う

箱根駅伝での連覇を狙う青学大は「1分半の危険水域」超えた2分03秒差の3位から往路Vの駒大を逆転できるのか?

 第99回箱根駅伝の往路が2日、大手町~神奈川県箱根町芦ノ湖駐車場のコースで行われ、駒大が19年ぶり4度目のV、30秒差で中央大が2位に入り、昨年の覇者の青学大は2分03秒差の3位で往路を折り返した。過去の逆転優勝の最大のタイム差は、1920年の第1回大会で東京高等師範(現・筑波大)が演じた8分27秒。近年では2021年に駒大が2分21秒差から往路1位の創価大を逆転したケースもある。果たして総合優勝を果たすのはどのチームか。青学大の逆転の可能性はあるのか?

 往路1位の駒大・大八木監督は「守るのではなく攻める」

 

 往路は駒大と青学大の“2強”と出雲駅伝3位の中大がデッドヒートを繰り広げた。花の2区ではエースたちが共演。中大・吉居大和(3年)がトップ中継を果たすと、駒大・田澤廉(4年)が3秒差、青学大・近藤幸太郎(4年)が4秒差で続く。3区は中大・中野翔太(3年)が2区間連続となる区間賞を獲得するが、駒大は10秒差、青学大は36秒差で食い止める。4区は青学大が反撃して、太田蒼生(2年)が一時は首位を走った。最後は駒大・鈴木芽吹(3年)が意地のトップ中継で、青学大が1秒差、中大が39秒差でつないだ。
 三つ巴となった山の戦いは、駒大・山川拓馬(1年)と中大・阿部陽樹(2年)が互角の勝負を見せる。両者の差はさほど変動することなく、駒大が5時間23分10秒で19年ぶりの往路優勝。中大が30秒差で2位に入った。一方、当日変更で出走した青学大・脇田幸太朗(4年)は区間9位と苦しみ、首位の駒大と2分03秒差の3位。4位は國學院大でトップとは4分00秒差。優勝争いは上位3校に絞られたと考えていいだろう。

 原監督は「1分半」を逆転するための「危険水域」と考えていたようだが、連覇を目指す青学大の2分03秒からの〝大逆転〟はあるのだろうか?
 まずは先行する駒大と中大の復路候補メンバーをチェックしてみよう。

【駒大】6区帰山侑大(1年)、7区安原太陽(3年)、8区花尾恭輔(3年)、 9区山野力(4年)、10区青柿響(3年) 補欠:小野恵崇(4年)、赤星雄斗(3年)、伊藤蒼唯(1年)、佐藤圭汰(1年)

 駒大は8区に全日本最長区間8区で区間賞を獲得している花尾恭輔(3年)、9区にハーフマラソン日本人学生最高記録保持者の山野力(4年)を配置。9区山野と10区にエントリーしている青柿響(3年)は前年も同じ区間を走っている。復路のポイントを尋ねられた大八木弘明監督は、「6区、7区、8区をしっかりつないで、9区、10区で逃げ切りたい。優勝候補に挙げられているチームは復路も揃っているので、守りではなく、攻めていかないといけないと思っています」と答えている。

 攻めるとなれば、出雲駅伝と全日本大学駅伝の2区で区間新を叩き出したスーパールーキー佐藤圭汰の投入も十分に考えられる。ただし、佐藤が入るとなると、スピードを生かすことができる7区が有力だ。順当なら8区と9区は盤石だが、未経験者が下ることになる6区はやや不安がある。というのも、30秒差で追いかけてくる中大は6区に下りのスペシャリストが控えているからだ。

 

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