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横浜DeNAのバウアー(背番号96)が広島打線に攻略され2回7失点KO
横浜DeNAのバウアー(背番号96)が広島打線に攻略され2回7失点KO

なぜバウアーは広島戦で7失点“炎上”したのか…「球種がバレていた?」「高めゾーンを使うメジャー流は通用しない?」極秘で予定していたヤクルト戦の中4日登板は白紙へ

 テレビのフラッシュインタビューに「う~ん。しっかりと捉えられていた。何か(理由が)あるでしょう。スピードだけじゃないものがあると思う。これから対策を考えないといけない」と意味深発言。その後の囲み取材でも「ボールが高かった。それに尽きる。その辺をちゃんとやってかないとね。2回(巨人、広島戦)しっかりと捉えられたのが続いている。『うーん』というところ。しっかり捉えられ過ぎている」と、高めのボールを狙い打ちされていることを問題視した。
 前出の”007”は、「クセを見抜かれて球種がバレていた可能性もある。変化球は多彩で絞りにくいが、バウアーの場合は、ストレートか、変化球かがわかるだけで十分。ストレートは声を出して力んで投げるが、変化球はフォームが緩むので、広島の好打者のレベルなら、それだけで球種を読めたのかもしれない」と明かした。
 日本特有の細かい観察眼だが、バウアーは「何がくるかがわかっている状況でも7割はなかなか打てない」と、球種が読まれていたことも深刻に捉えてはいなかった。クセ盗みの達人だったノムさんは、「投げてくる球種がわかれば、どんな投手でも日本人の一流打者は、打ち損じすることなく打てる」というような話をしていたことがある。
 これも日米の野球観の違いだろう。
 ただ、このままでは、今後も同じ轍を踏むことになる。
 三浦監督は「対策も含めていろいろ考えていかなくてはいけない」と対策を促す。しかし、バウアーは「これと言った課題を挙げることはできない」と解決策を思い浮かべることができていなかった。「日本には、元々いいバッターが揃っていると思っていた」とも言うが、明らかにコンタクト技術が違うのだから、「ストレートは高め、変化球は低め」のメジャースタイルは捨て、アウトローへのストレートを軸にする「ストレートも低め」の日本流へのスタイルチェンジが必要だろう。
 しかし、まだバウアーは、「映像を見て振り返るが、2ストライクから7割打たれるなんてことは続かない。すぐにどう変えるかは難しい」とスタイルチェンジまでは考えていなかった。
 あくまでも不運であり、こんな炎上劇が、そう続くはずがないと高をくくっているのだ。5年連続メジャーで2桁勝利をあげた投手が、そう思い込みたいのも当然だろう。3日の広島戦でのデビュー戦の勝利で見せたコントロールされた変化球は1級品。ゲームを支配するテンポも素晴らしかった。しかし、2試合連続の炎上が、決して不運ではないという現実に目を向けなければ、Vの使者は、誤算で終わり、その役目を果たすことができなくなる。
 三浦監督は、“今後“についても「考えます」と言葉を濁した。
 実は、当初、バウアーを中4日で21日のヤクルト戦に先発させる極秘プランが練られていた。勝ち負けは別にして、この日、スムーズにゲームを作っていれば、サプライズ起用が行われるはずだったが、横浜DeNAが誇るデータ解析班の意見も含めて、具体的な対策を練り直すことが必須で初の中4日起用プランも白紙に戻りそうだ。
(文責・RONSPO編集部)

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