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9回二死一、三塁から佐藤輝明が逆転の2点タイムリー二塁打を放つ(資料写真)
9回二死一、三塁から佐藤輝明が逆転の2点タイムリー二塁打を放つ(資料写真)

なぜ神宮で阪神の9回二死からのミラクル逆転劇が生まれたのか…“サトテル”の成功体験と大山激走…「アレの予兆」の声も

 スポーツ各紙の報道によると、試合後に岡田監督は、「でっかい1勝やなあ。大きいより、もうちょっとでかい」と、独特の表現で、この勝利を語ったという。
 セ・リーグで優勝経験のあるプロ野球OBは、「優勝するチームには、こういう信じられないような勝ち方が起きる。まだ交流戦も終えていない時点で、こんなことを言うと笑われるかもしれないが、この逆転勝利には、優勝の予兆のようなものを感じるね」と、9回二死からのミラクル勝利の意味するものをこう読み取った。

 先発の西勇が3回投手に打たれた犠飛に集中力を欠いて与えた4回のボーク、“7回の男”として期待されて中継ぎへ配置転換された西純が自滅して与えた2つの四球、そして勝ち越し点を許すことになるゲッツー崩れにつながった佐藤の守備位置の問題など、いくつかの課題も見えた。劇的な4連勝の中で、それらがネガティブに注目されることなく、次への課題としてチームの中でフィードバックされていることがチームの勢いに変わっていく。
 引き分けを挟んで6連敗のヤクルトには、土壇場で信じられないミスが起き、4連勝の阪神は、やることなすことすべてがプラスに循環する。それが摩訶不思議な野球の世界。二塁ベース上で渾身のガッツポーズをして全身で喜びを表現した佐藤は、ヒーローインタビューで「勢いに乗っていますね?」と質問され、笑顔で、こう答えた。
「はい。乗っています」
 交流戦まで残り4試合。貯金は「13」になった。

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