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鹿島アントラーズの鈴木優磨が5月14日の名古屋グランパス戦で主審を睨んだ行為が異例の展開に発展(写真・アフロスポーツ)
鹿島アントラーズの鈴木優磨が5月14日の名古屋グランパス戦で主審を睨んだ行為が異例の展開に発展(写真・アフロスポーツ)

なぜ抗議文?なぜ批判?鹿島FW鈴木優磨の主審を睨む行為が“再炎上”して審判委員会とクラブが“対立”する異例の展開となっている理由とは…

  鹿島アントラーズは3日、FWの鈴木優磨(27)が名古屋グランパス戦(5月14日)で主審を睨みつけた行為に苦言を呈した日本サッカー協会(JFA)の審判委員会へ対して抗議文を提出した。同委員会が2日に実施したブリーフィングで、鈴木の行為だと特定できる形で扇谷健司委員長(52)が批判コメントを出したことに対しての抗議文。2週間以上の時間が経過した段階で、鈴木の行為が再びクローズアップされ、ネット上で“再炎上”を呼ぶなど、前代未聞の展開となっている。

 「ウェブ媒体やSNSなどで同選手への批判集まる状況」

 

 審判団を統括するJFA審判委員会へ、鹿島が抗議文を提出した。
 3日夕方にクラブの公式HPおよび公式ツイッター(@atlrs_official)を更新。同委員会が2日に実施したレフェリーブリーフィングのなかで、「弊クラブ所属の選手名を特定する形で発出されたコメントに対するものです」と異例の行動に至った理由を説明した。
 鹿島はさらに次のように続けている。
「同委員会のコメントは、5月14日(日)の2023明治安田生命J1リーグ第13節 名古屋グランパス戦における当該選手の行為について言及されたもので、複数の報道機関やメディアを通じて拡散され、ウェブ媒体やSNSなどで同選手への批判が集まる状況となっております」
 同委員会は不定期にブリーフィングを実施し、Jリーグにおける判定を事象ごとに解説してきた。4月26日に次ぐ開催だった今回で取り上げられた試合のなかに、Jリーグ30周年記念スペシャルマッチとして国立競技場で行われた鹿島-名古屋が含まれていた。
 試合は鹿島が2-0で快勝した。しかし、前半29分に右コーナーキック(CK)をヘディングで叩き込み、先制点を決めたキャプテンの鈴木が直後に木村博之主審のもとへ詰め寄り、まるで威嚇するかのようににらみつけた行為が物議を醸していた。
 鈴木は前半12分にも、先制点とまったく同じ形からゴールネットを揺らしていた。しかし、直後に介入したビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)が、ペナルティーエリア内のポジション争いでマーク役の相手選手を鈴木が故意にブロックしたと判定。鈴木のゴールが取り消され、試合はCKを蹴り直す場面から再開されていた。
 今回のブリーフィングでは、前半12分の映像が取り上げられた。
 報道によれば、VARおよび木村主審によるオンフィールド・レビューの結果、鈴木のファウルはCKが蹴られる直前、要はインプレーではない時間帯に起こっていたと判明。CKの蹴り直しから再開させた同主審の判断は間違っていないと確認された。
 その流れで、鈴木の行為に対しても言及された。
 問題の場面では、慌てて間に入った鹿島のチームメイトたちに制止され、引き離された鈴木に対して、木村主審からカードの類は提示されなかった。同じく報道によれば、扇谷委員長は「これは非常に大きな問題だと思っています」と苦言を呈したという。
「どのような選手、誰がどうこうなのかは別として、あのようなことがピッチ上で行われるのは、Jリーグをよりよくしていくなかであってはならないと思っています。JFAは暴力、暴言の根絶を掲げています。ああいったことを相手選手、サポーターに行ったら大乱闘になる。Jリーグとも話をしましたが、審判委員会で声明を出せるものではない。われわれとしては、レフェリーがピッチの上でしっかり対応しなければいけなかったと思っています」

 

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