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ここ10年のセパ交流戦成績。2年連続でセが雪辱しているがソフトバンクの圧倒的な強さが目立つ
ここ10年のセパ交流戦成績。2年連続でセが雪辱しているがソフトバンクの圧倒的な強さが目立つ

なぜセパ交流戦は史上稀に見る大混戦となっているのか…球界大御所が推す優勝候補の2チームとは?

 その場合、7勝5敗で並んでいる巨人と横浜DeNAは、残り6試合を4勝2敗。6勝5敗で追うヤクルトは残り7試合を5勝2敗、6勝6敗で4位タイに並ぶソフトバンク、オリックス、日ハム、広島の4チームは5勝1敗がノルマとなる。
 消化試合数が2試合少ないため、5勝5敗で4位タイの楽天、5勝6敗1分で並ぶ9位の阪神、ロッテと5勝6敗で同じく9位タイの中日、そして5勝7敗で最下位の西武が11勝に到達するには6連勝することが条件となるが(楽天は6勝2敗、中日は6勝1敗)、勢いに乗り、他チームの勝ち負けで優勝ラインが下がれば逆転優勝も不可能ではないだろう。
 ただ終盤戦は、雨天中止の予備日以外は、すべてセの6チームが本拠地に腰を落ち着けて戦えるというメリットがある。特にハマスタで今季も14勝5敗1分の勝率.737と圧倒的なアドバンテージを持つ横浜DeNAがデータ的には有利だ。横浜DeNAは、日ハムとの3連戦の初戦にエースの今永をぶつけ、調子が上がってきたバウアーの先発投入も可能だ。
 またオリックス、ソフトバンクを本拠地で迎え撃つ阪神も甲子園では今季18勝7敗1分けの勝率.720を誇る。
 広岡氏は、「楽天、中日、ヤクルトを除いた9球団に可能性があるのではないか」という見方をしている。
「巨人も先発に山崎伊、打者では秋広らの若手が出てきて、やや楽しみな戦いができるようになってきた。だが、まだ中継ぎが不安定だ。菅野が帰ってきたことで、ビーディを中継ぎに配置転換しているが、菅野はまだ1試合では信用ができず、ビーディは制球力はあるが、セットアッパーとしては球威不足。私は6勝6敗のオリックス、5勝6敗1分けの阪神の2チームが、ここから巻き返して交流戦を制する有力候補だと見ている。戦術、戦略に優れた岡田監督は過去に交流戦での優勝経験があり、中嶋監督も日本一監督。混戦ゆえに、そういう監督力の違いが出るのではないか。最初の3連戦で、この2チームがぶつかるが、ここを制した方が勢いに乗るだろう」
 “球界大御所”が注目する阪神―オリックス戦の初戦先発は、虎が大ブレイク中の村上、オリはエースの山本。交流戦の優勝の行方を占うポイントとなる試合になりそうだ。
(文責・駒沢悟/スポーツライター)

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