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“ボールガール事件”で非難されたソリベストルモ(左)がボールを当てた加藤未唯が「悪い」と反論した。右はペアを組んでいたブズコバ(資料写真・AP/アフロ)
“ボールガール事件”で非難されたソリベストルモ(左)がボールを当てた加藤未唯が「悪い」と反論した。右はペアを組んでいたブズコバ(資料写真・AP/アフロ)

「彼女は勝つためにまだ嘘をついている」いまだ非難の声が止まない中で“ボールガール事件”のブズコバとソリベストルモの“悪役ペア”が空中分解?!

  テニスの全仏オープン女子ダブルスで加藤未唯(28、ザイマックス)組の失格を審判に訴えた“ボールガール事件”で、世界中から非難を浴びたマリエ・ブズコバ(25、チェコ)とサラ・ソリベストルモ(26、スペイン)組のコンビ解消の可能性が高まった。14日(日本時間15日)に本戦が始まったウエスタン・アンド・サザン・オープン(米オハイオ州シンシナティ)で、ブズコバは女子ダブルスに出場せず、ソリベストルモはルーマニア選手とのペアでエントリーした。28日開幕の全米オープンを前にして“悪役ペア”がついに“空中分解”することになりそうだ。

 全米オープンの“前哨戦”に2人が別々にエントリー

 

同じ場所で同じ時間を共有しているのに、女子ダブルスではペアを組まない。ブズコバとソリベストルモのコンビ解消の可能性が高まった。
 米オハイオ州シンシナティで14日(日本時間15日)に本戦が始まったウエスタン・アンド・サザン・オープン。世界ランキングの上位選手たちが集うWTAツアーで、ブズコバは女子シングルスへ、ソリベストルモは同ダブルスへそれぞれエントリーした。
 ブズコバとソリベストルモが同じ大会へエントリーするのは、グランドスラムで最高位となるベスト4へ進んだ7月のウィンブルドン選手権以来。その後はどちらかが休養を取る大会が続き、先週のナショナルバンク・オープン(カナダ・モントリオール)では、ブズコバは朱琳(29、中国)と初めてペアを組んで臨むも初戦で敗退している。
 ブズコバとソリベストルモは、今年6月の全仏オープン女子ダブルスでペアを再結成。対戦相手の加藤とアルディラ・スーチャディ(28、インドネシア)組が失格となった“ボールガール事件”で3回戦を不戦勝勝ちしてベスト8進出を果たすと、続くイーストボーン国際(英国)、さらにはウィンブルドン選手権でもコンビを組んできた。
 ブズコバが3大会続けて同じ選手と女子ダブルスのペアを組むのは、引退したダブルスのスペシャリスト、ルーシー・ハラデツカ(38、チェコ)とのペアを解消した同4月以降のWTAツアーで初めて。全仏以前にも5つの大会でペアを組み、昨年のBNP・パリバ選手権イスタンブールでは優勝しているソリベストルモは“不動”のパートナーになると思われた。
 実際、ブズコバは以前にチェコメディアの『iROZHLAS』のインタビュー取材に応じた際に、ソリベストルモの存在をこう答えていた。
「サラは私の大の親友で、ほぼ毎週のように夕食時には一緒に出かけています。コートから離れたときにはカードゲームなどに興じて多くの時間を過ごしています」
 だからこそ、ソリベストルモの休養明けとなるウェスタン・アンド・サザン・オープンで、満を持して全米オープン女子ダブルスへ向けて再スタートを切る可能性があった。しかし、結果としてブズコバとソリベストルモは“すれ違い”に終わっている。
 女子シングルスだけにエントリーしているブズコバは、15日以降の1回戦でイリーナ=カメリア・ベグ(32、ルーマニア)と対戦する。女子シングルスには朱琳もエントリーしているが、ともに同ダブルスにはエントリーしていない。
 そして、ソリベストルモは偶然にもそのベグと初めてペアを結成。1回戦でエリザベッタ・コッシャレット(22、イタリア)とマヤル・シェリフ(27、エジプト)組と対戦する。全米オープンを前にして有力選手がそろい踏みする今大会の重要性を考えれば、ブズコバとソリベストルモはペア解消に踏み切ったと見るのが自然だろう。
 前述したようにウィンブルドン選手権ではベスト4に進出するなど、息の合ったコンビネーションを見せていた2人はなぜ“別離”するのだろうか。
 現時点でブズコバ、ソリベストルモがともに何も発信していないためハッキリとした理由はわからない。当初、ソリベストルモが怪我をしていた可能性も危惧されたが、試合に出るのだからそれはない。結果として、世界中から非難を浴びた“ボールガール事件”が、2人の間に大きな影を落とした可能性がクローズアップされてくる。

 

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