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ウィンブルドンでも非難の的となっていた“ボールガール事件”のブズコバがSNSを更新。誹謗中傷コメント削除の対抗手段に出た(写真・AP/アフロ)
ウィンブルドンでも非難の的となっていた“ボールガール事件”のブズコバがSNSを更新。誹謗中傷コメント削除の対抗手段に出た(写真・AP/アフロ)

やっとSNS更新の“ボールガール事件”ブズコバが非難コメントを次々削除の対抗措置

 テニスの全仏オープン女子ダブルスで加藤未唯(28、ザイマックス)の失格を審判に訴えるなど、スポーツマンシップに欠けた行為の数々で世界中から非難を浴びたマリエ・ブズコバ(25、チェコ)が23日までに自身のSNSを2週間ぶりに更新した。先のウィンブルドン選手権では、シングルスでベスト16、女子ダブルスでベスト4に進出したが、ここまで沈黙を守っていた。試合の写真とともに「最も特別な場所」とつぶやいた途端に、これまで同様“炎上騒ぎ”を招いたが、ブズコバはインスタグラムの批判コメントだけを削除する対抗手段に打って出ている。

 「最も特別な場所」と投稿

 25回目の誕生日を21日に迎えたばかりのブズコバが、先のウィンブルドン選手権の期間中から更新が滞っていたSNSを2週間ぶりに再開させた。
 自身のツイッター(@MarieBouzkova)とインスタグラム(@maryybou)に、右手にラケットを握りながら笑っているカット、ダブルスのペアを組むサラ・ソリベストルモ(26、スペイン)と手を取り合って笑うカット、そしてボールを必死に拾うプレー中のカットと、先のウィンブルドン選手権で撮られた3点の写真を投稿。その上でこうつぶやいた。
「最も特別な場所」
 ウィンブルドン選手権の女子シングルスでは、3回戦で第5シードのキャロリン・ガルシア(29、フランス)をフルセットの末に撃破してベスト16に進出。ダブルスでは加藤とアルディラ・スーチャディ(28、インドネシア)組が3回戦で敗退したため因縁の再戦は実現しなかったがベスト4へ進み、グランドスラムにおけるキャリアハイを更新した。
 しかも、シングルスは4回戦でブズコバを破ったマルケタ・ボンドロウソバ(24、チェコ)が、ダブルスでは準決勝でブズコバ・ソリベストルモ組を破ったシェ・シュウェイ(37、台湾)とバルボラ・ストリコバ(37、チェコ)組がそれぞれ優勝。熱戦を繰り広げた相手が頂点に立っていたことも、ウィンブルドンを「特別な場所」と感じさせたのかもしれない。
 ブズコバがツイッターを更新するのは今月8日以来、インスタグラムは同7日以来だった。前者には、批判的なリプライが寄せられ、後者には批判コメントが殺到するなど、ともに“炎上”を招いた。そしてブズコバが批判の対象になる状況は今回も変わらなかった。
 ツイッターには、こんなリプライが寄せられている。
「対戦相手の失格を求めて、その後に笑ったことを覚えていますか」
「地獄へ落ちろ、人種差別主義者よ」
 さらに、ソリベストルモとのツーショット写真を「2人の詐欺師」と罵るリプライもあった。依然として非難の対象になるほど、ブズコバとソリベストルモが全仏オープンの女子ダブルス3回戦で見せた姿は、世界中から嫌悪感を抱かれている。
 第2セットのポイント間に加藤がボールガールに球をぶつけた直後に、2人は「失格じゃないの?」「わざとじゃないの?」「ボールガールが泣いているじゃない」などと審判へ激しく抗議。スーパーバイザーが注意から失格に処分を変更。その瞬間にほくそ笑んでいた2人の姿は、スポーツマンシップに著しく欠けているとして、世界中のテニス関係者やファンから非難された。
 全仏オープン後は一転して沈黙を貫いていたブズコバだったが、ウィンブルドン選手権が迫っていた今月上旬になってSNSを再開。母国チェコメディアの取材にも応じて、失格騒動への弁明や加藤への批判を展開した。自分たちは被害者だと強弁する開き直りぶりが火に油を注ぐ形となり、一時は鎮静化していた炎上騒ぎを再燃させていた。
 ソリベストルモがいま現在も沈黙している分だけ、批判はブズコバに集中。今回はツイッターをはるかに上回る規模で、インスタグラムのコメント欄が炎上した。しかし、日本時間の日付が変わるころまでには、非難や誹謗中傷とも思えるコメントのほぼすべてが削除されている。

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