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NBAプレーヤーの渡邊雄太も感涙(©FIBA)
NBAプレーヤーの渡邊雄太も感涙(©FIBA)

中国メディアがバスケW杯でパリ五輪決めた日本を「アジア最強を争う警戒すべき存在」と注視

 身長221cm体重120kgのビッグマンで、カーボベルデ初のNBA選手でもあるエディ・タバレス(31)の高さをより前面に押し出して一気にペースを握る。一時はチーム全体の成功率が50%に達していた日本の3ポイントシュートがことごとく外れたばかりか、2ポイントシュートすらも決まらない展開が続き点差を縮められた。
 劣勢の日本をギリギリで踏ん張らせたのが、スピード、3ポイントシュートとともにトム・ホーバス・ヘッドコーチ(56)が植えつけてきた日本の3つ目の武器、粘り強いディフェンスだった。象徴的な場面が訪れたのは残り2分48秒だった。
 タバレスが圧倒的優位に立つカーボベルデのオフェンスリバウンドを、渡邊とホーキンソンが必死に争う。こぼれ球を拾ったタバレスがダンクにいくも渡邊がブロック。今度はチーム最年長の比江島慎(33、宇都宮)が先にボールを拾ってタバレスのテクニカルファウルを誘い、獲得したフリースローを比江島が確実に決めて74-68とした。

 実はこれが最終クオーターにおける日本の最初の得点だった。それでもカーボベルデに傾いた流れを食い止められず、残り1分12秒でついに3点差にまで肉迫された。アリーナ内に響きわたる大声援が「ディフェンス」から「ニッポン」に変わった直後。2月に日本国籍を取得した、米シアトル出身のホーキンソンが救世主になった。
 残り49.9秒で相手のファウルを受けながらもリング下から得点。バスケットカウントで得たフリースローも決めると、残り19.9秒では3ポイントシュートを一閃。チーム最多の29得点をマークし、7リバウンド4ブロックで日本のインサイドを死守し続けたホーキンソンは、日本語で応じたフラッシュインタビューでこう語った。
「このチームを誇りに思う。後半は相手がカムバックしてきたけど、最後の3ポイントを決められて本当によかった。めちゃくちゃうれしいです」
 前出の『捜狐』は最終クオーターの攻防を「日本はアグレッシブさでインサイドを死守し、タバレスの乱れた精神状態を誘発した」と指摘。さらにこう続けた。
「この試合でも日本の速いオフェンスが効率よく機能し、カーボベルデはそれを止められなかった。この試合だけでなく逆転勝ちしたフィンランド戦やベネズエラ戦でも、日本は相手と常に激しく戦うディフェンスも見せている。今大会での日本の躍進が一過性のものでなければ、アジア最強の座を争う強力なライバルとなり、警戒すべき存在となる」

 

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