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カープの新井監督が神采配を見せて連勝でCSファーストS突破を決めた(資料写真・黒田史夫)
カープの新井監督が神采配を見せて連勝でCSファーストS突破を決めた(資料写真・黒田史夫)

CSファイナル進出決めたカープ新井監督と横浜DeNA三浦監督の采配はそんなにも違っていたのか…機を見た決断と後手に回った読み違い

 前出の球界OBは、「三浦監督は、継投も読み違い、すべてがチグハグになった」と指摘する。
「矢崎が登録抹消となったことで空白となった7回に中崎を投入した新井監督の継投は裏目に出たが、全員野球でミスをカバーした。一方、上茶谷の回跨ぎも三浦監督の読み違いだった。6回に伊勢、エスコバーを起用してピンチを切り抜けたが、シーズンに比べて1イニング早い投入がしわ寄せとなった。無死満塁で代打の田中が来たときに、広島の右の代打は上本くらいしかいなかった。思い切って石川で先手を打っても良かったのではないか。その石川も秋山に犠飛を打たれたが、三浦監督の采配は、後手後手に回った印象が強い。早め早めに動いて成功させた新井監督の采配とは対照的だった」
 シーズン対戦成績は広島の14勝10敗1分けだったが、0.5差で2位争いをした両チームの実力は互角だった。そういう紙一重の戦いを左右するのはベンチワークとなる。報道によると三浦監督は「なんとか食らいついたけど相手の方が上。自分の責任」とコメントしたという。第3戦に先発を予定していた切り札のバウアーも出番がないまま終戦となった。
 監督4年目となる来季にこの苦い経験を糧に雪辱を果たすしかない。
 広島は18日から甲子園に乗り込み阪神とのファイナルステージに挑むこととなる。ベンチに入れていた大瀬良を使うこともなく、16日に先発予定だった九里を初戦に回せるのはプラス材料だが、エースの床田は、第3戦までは起用できず、村上、大竹、伊藤将、西勇、才木と、豊富な先発陣を揃える阪神の方が有利であることは間違いない。また百戦錬磨の岡田監督の采配は、新井監督がファーストステージで見せた“神采配”をさらに凌駕するものがある。試合間隔の空いている阪神に激闘を制し連勝してきた勢いをどう生かすかがポイントだろう。
 新井監督は超満員のカープファンに「甲子園では今年のスローガンでもあります、がむしゃらに。そしてカープの全員野球で高校球児のように戦っていきたいと思います」と約束した。

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