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今季限りで引退した“熱男”こと松田宣浩氏
今季限りで引退した“熱男”こと松田宣浩氏

引退した“熱男”松田宣浩氏が語る真実…なぜ巨人が2年連続のBクラスに沈み阪神が18年ぶりのアレを成し遂げたのか?

 巨人での1年を松田氏は「宝物」と表現した。
「ご縁があり、最後、小さい頃から家族がみんなファンだったジャイアンツのユニホームを着させていただき、ソフトバンクのまま辞めていれば、知ることができなかった、いろんなものを勉強、経験させてもらった。ただ、いち野球選手としてみていただき、戦力として呼んでもらったのに戦力となれず、原監督には、本当申し訳ない気持ちです」
 1軍帯同の時間は長くなかったが、チームの中にいた松田氏は、巨人が2年連続でBクラスに転落した理由をどう感じていたのだろうか。
「巨人が弱かったというよりも、阪神が強かったんじゃないですか。両チームは対照的でした。阪神は、ほぼ全試合を守備位置も打順も固定したメンバーで戦いましたよね。対する巨人は、守備位置、打順ともに固定できませんでした。日替わりヒーローも大事ですけど、メンバーが固定され、その主力がケガをせずに143試合の全試合に出ると、おのずと結果が出るんです。ソフトバンクの全盛期がまさにそれでしたからね。ムネリン(川崎宗則)が塁に出て、本多がつなぎ、内川が返して先制するという形がありました。今季の阪神も近本が出て、中野がつなぎ、森下、大山、佐藤で返すというパターンが定着しましたよね。岡田監督が“普通”という言葉をよく口にされていましたが、メンバーが固定されているからこそ“普通”にできるんですよ」
 今季の巨人は序盤戦の坂本の大不振なども重なり、ポジションも打順も固定できなかった。4番だけは、岡本でほぼ固定されたが、岡本のポジションも三塁、一塁、左翼と揺れた。坂本を三塁へコンバートし、終盤になって門脇のショート、吉川のセカンドが固定され、秋広が台頭するなどしてきたが、阪神とは対照的なシーズンではあった。
「開幕ダッシュができなかったことも痛かったと思います」
 4月5日の横浜DeNA戦から5連敗。11日の阪神戦で連敗を止めたが、また3連敗。開幕30試合で13勝17敗と負け越し、首位の阪神とは、この時点で6ゲーム差がついていた。松田氏は、投手力の違いにも言及した。
「阪神は先発、中継ぎ、抑えとピッチャーがすべて良かったですよね。巨人も先発は、戸郷や来季に向けて楽しみな山崎伊らが安定感のあるピッチングをしましたが、中継ぎがしんどかったですね」
 チーム防御率は阪神が2.66で巨人が3.39と0.73点もの差がある。

 

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