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ブライトンの三笘薫が悪質なタックルを浴び、相手はVARののちに一発レッド(写真:REX/アフロ)
ブライトンの三笘薫が悪質なタックルを浴び、相手はVARののちに一発レッド(写真:REX/アフロ)

「スキャンダル。ここ数年で最も悪質なタックルだ」三笘薫が受けた一発レッドの“酷いタックル”に全英が騒然

 ブライトンの日本代表MF三笘薫(26)が悪質なタックルの標的になった。最下位シェフィールド・ユナイテッドのホームに乗り込んだ18日のプレミアリーグ第25節の前半11分に、DFメイソン・ホルゲイト(27)の足裏タックルが左膝を直撃。選手生命にかかわる危険なプレーは、VARののちに一発レッドとなったが、元イングランド代表選手が「ここ数年で見た中で最悪のタックルのひとつ」だと酷評するなど、イギリス中を騒然とさせた。

 元イングランド代表も苦言

 身の毛がよだつような瞬間だった。
 敵地ブラモール・レーンに乗り込んだシェフィールド・ユナイテッド戦の開始11分。敵陣の左サイドでボールを持った三笘が、巧みなターンでマークについたDFジェイディン・ボーグル(23)を置き去りにして、タッチライン沿いを縦へ突破した直後だった。
 一気に加速する三笘を食い止めようと、ホルゲイトが右側から強烈なタックルを仕掛ける。激しい衝突音とともに吹っ飛ばされた三笘が、その場に倒れ込みながら右手を上げる。ファウルをアピールする仕草に続いて、試合中断を告げる笛が鳴り響いた。
 スチュアート・アットウェル主審(41)は当初、何もしていない、と言いたげな様子のホルゲイトへイエローカードを提示する。すぐにVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が介入し、アットウェル主審がOFR(オンフィールド・レビュー)を実施した。
 映し出されたリプレーが、イギリス中を騒然とさせた。
 勢いをつけてタックルしたホルゲイトが伸ばした右足は、ピッチ上にあるボールではなく、三笘の左膝を直撃していた。しかも、状況によっては凶器と化すスパイクの裏を隠そうともしていない。折りたたんだ左足がわずかにボールに触れていたものの、選手生命を脅かしかねない、極めて危険で悪質なプレーだと誰の目にも明らかだった。
 ホルゲイトへ提示されたカードは、2分後の13分に問答無用で一発退場を告げるレッドに変わった。英放送局の『Sky Sports』は公式X(旧ツイッター)で、専属解説者を務める元イングランド代表MFジェイミー・レドナップ(50)のコメントを伝えている。
「スキャンダラス。ここ数年で見たなかで、最悪のタックルのひとつだ」
 同国の公共放送『BBC』のラジオで解説を務めていた、元イングランド代表GKポール・ロビンソン(44)も放送のなかでホルゲイトのプレーを糾弾した。
「問題の場面のリプレーをスローモーションで見ると、本当に酷いタックルだったことがわかる。私はシェフィールド・ユナイテッドのクリス・ワイルダー監督の心境を代弁したい。ホルゲイトはいったい何を考えていたのだろうか、と」
 試合を速報していた同国の大衆紙『THE Sun』も、最下位にあえぐシェフィールド・ユナイテッドの守備陣をてこ入れするため、今冬の移籍期間最終日の1日にエヴァートンから期限付き移籍で加入したホルゲイトが退場した場面を酷評した。
「期待されていたはずのホルゲイトは、前半11分という段階で自らのプレーに対するコントロールを失い、三笘の膝の高さへ飛び込んでしまった。三笘の表情が苦痛で悶えるなかで、ブライトンの選手たちによる猛抗議が始まった。主審のアットウェルもイエローカードに代えて、レッド-カードを振りかざすしかないプレーだった」

 

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