トルコ1部のアンタルヤスポルでプレーしていた中島翔哉の浦和レッズ入りが発表された(資料写真・西村尚己/アフロスポーツ)
トルコ1部のアンタルヤスポルでプレーしていた中島翔哉の浦和レッズ入りが発表された(資料写真・西村尚己/アフロスポーツ)

なぜ浦和レッズは中島翔哉を獲得したのか?

 J1の浦和レッズは25日、元日本代表MF中島翔哉(28)の加入が合意に達したと発表した。昨シーズンはトルコ1部のアンタルヤスポルでプレーしていた中島は今月4日、双方合意の上で契約を解除してフリーになっていた。第1次森保ジャパンで「10番」を背負った中島は、FC東京でプレーした2017シーズン以来、6年ぶりの日本復帰となる。浦和はすでにFW安部裕葵(24)もバルセロナBから獲得していて、夏の移籍市場で積極的に日本代表経験者を補強している。

 6年ぶりのJリーグ復帰

 

 浦和にまた一人、日本代表を経験した実力者が加わる。
 来夏まで結んでいたトルコ1部のアンタルヤスポルとの契約を双方合意の上で4日に解除し、フリーになっていた中島の加入が合意に達したと25日に発表した。FC東京でプレーした2017シーズン以来、6年ぶりにJリーグでプレーする中島は浦和の公式ホームページ上で、新天地における第一声をファン・サポーターへ届けている。
「今回この移籍に関わっていただいた方々にとても感謝しています。久しぶりに日本でプレーすることになりますが、いまからこのチームでプレーすることがとても楽しみです!ピッチの上で良いプレーをして、チームの勝利に貢献できるよう頑張ります」
 東京ヴェルディの下部組織で育った中島は、2012年にトップチームでデビュー。2014年からFC東京へ移籍し、2017年夏にはポルトガルのポルティモネンセへ加入。緩急を駆使したドリブルを武器に1シーズン目から活躍し、2018年3月にはヴァイッド・ハリルホジッチ監督(当時)に率いられる日本代表にも招集され、デビュー戦で初ゴールもマークした。
 同年のロシアW杯後に発足した第1次森保ジャパンでは「10番」を託され、攻撃の中心を担うエースとして活躍した。しかし、2019年2月にカタールのアル・ドゥハイル、同年7月にポルトガルの強豪ポルトと移籍を繰り返したなかで出場機会が減少していった。
 2021年1月にUAE(アラブ首長国連邦)のアル・アイン、同年8月には古巣のポルティモネンセへ期限付き移籍しても状況は好転しない。2019年11月を最後に日本代表から遠ざかり、昨年9月には2024年6月まで結んでいたポルトとの契約を双方合意の上で解除。ポルトガルの地元紙には「これまでの投資を正当化するにはほど遠い成績」と酷評された。
 再起を期したアンタルヤスポルでも公式戦16試合に出場して無得点。クラブの財政難もあって、昨シーズンの残り年俸と新シーズンの年俸を合わせた76万ユーロ(約1億1800万円)の受け取りを中島が放棄した上で、再び契約が解除されてフリーになっていた。
 森保ジャパンをけん引していた時期のプレーが再現されるかどうかは、現時点で未知数な部分があると言わざるをえない。それでも中島の背番号を「10」と発表した浦和は公式ホームページ上で、大きな期待を込めるようにそのプレースタイルを説明している。
「独特の攻撃センスと高い技術力でチームの攻撃にアクセントを加えられる選手。対戦相手に予想を許さない、ボールを持った際のひらめきとプレーは、世界でもトップレベル。チームの攻撃の質向上と得点力のアップに大きく貢献できる選手」

 

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