阪神の岡田監督は“開幕ローテー6人衆”に誰を指名するのか…村上頌樹、才木浩人が広島を無失点に抑えて先発争いが激化!
阪神の村上頌樹(25)と才木浩人(25)の2人が18日、沖縄・沖縄市で行われた広島との練習試合に登板、揃って2回を無失点に抑えて順調な調整ぶりをアピールした。激化しているのが開幕ローテー争いだ。当面6人が必要だが、村上、才木の2人に加えて伊藤将司(27)、青柳晃洋(30)、そして秘密兵器の門別啓人(19)が存在感を示しており、調整遅れの大竹耕太郎(28)、西勇輝(33)が追いかける形となっている。まだ開幕まで1か月以上あるが、岡田彰布監督(66)は、開幕の巨人3連戦から次カードの横浜DeNAとの3連戦に誰を先発に指名するのだろうか。
村上が堂林を内角ストレートで見逃し三振
開幕の最有力候補が若手を中心にラインナップしてきたカープを相手にMVP&最優秀防御率タイトルホルダーの名に恥じない格の違いを見せつけた。
1回一死から田村の一塁ゴロを腰高で下がった大山がエラー。出塁を許したが、村上に動揺はなく、田中を一塁ゴロ。そして4番に入った堂林との対決に“らしさ”が凝縮されていた。初球にスローカーブ。ボールとなったが、内、外と丁寧に散らして3球で追い込んだ。スローカーブを交え、一寸の狂いもないコントロールのストレートを続ける。ファウルで2球粘られても乱れない。7球目にインサイドへズバッとストレート。坂本が構えたミットにボールが吸い込まれ、堂林はピクリとも動けなかった。
2回も林、小園を連続で外野フライに打ち取った後、中村貴にボール球のフォークを振らせて三振に打ち取った。坂本が、そのボールを処理できず振り逃げとなったが、クイックになっても、投球内容は変わらない。続く石原の打席でカウント0―1からエンドランを仕掛けられが、ファウルにさせて、最後はフォークで三塁ゴロ。2イニングでマウンドを降りたが精密なコントロールが光った。
阪神OBの1人は「大ブレイクした翌年の反動が心配されたが、ボールのキレや伸び、手元でカット気味に動くストレートにも何の不安も感じさせなかった。コントロールも素晴らしいし、開幕投手の最有力候補でしょう」と評価。
昨季は22試合に登板して10勝6敗、防御率1.75の成績を残し、岡田監督は迷うことなくクライマックスシリーズのファイナルステージの第1戦、日本シリーズの第1戦に村上を指名していた。
そして前出のOBの1人は、3球ほど使ったスローカーブに注目した。
「意識的に使っているのか。さらに投球に緩急がつき幅の出るボール。今年のさらなる進化への可能性を広げる取り組みに感じた」
村上は、キャンプ初日、2日と続けてブルペンに入り全球種を交えて完璧なコントロールを披露した。岡田監督は、「もう仕上がっているやん。明日、開幕でも投げれるんちゃうか」とその調整ぶりに目を細めた。どこかで一度ペースダウンは必要かもしれないが、頼れる新エースに不安要素は皆無だ。