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トップ下でエクアドル戦に先発出場した南野だが精彩を欠く (写真:なかしまだいすけ/アフロ)
トップ下でエクアドル戦に先発出場した南野だが精彩を欠く (写真:なかしまだいすけ/アフロ)

城氏が指摘「なぜ”最後”のエクアドル戦を11人交代の選手選考に使ってしまったのか?」…柴崎は代表落ち危機

 4日前の米国戦から総入れ替えを断行したスタメンを見て愕然とした。W杯本番まで残り2試合しか強化試合のできない段階で南米予選4位突破のエクアドルのような強いチームを相手にできる絶好の機会をなぜ選手選考に使ってしまったのか。

 仮想W杯として本番想定のベスト布陣に多少の選考を兼ねたメンバーで挑むべきではなかったか。エクアドルの猛攻に粘り強く耐えたディフェンス面など、0-0のスコアレスドローの試合に評価すべき点も多かったが、そこが残念でならない。

 森保監督が意図した選手選考の中身をチェックすれば、最後のアピールに成功した選手と、崖っぷちに立たされた選手がコントラストを分けた。

「最終アピール成功組」の筆頭は、GKのシュミットだろう。象徴は後半38分に谷口のミスから与えてしまったPKをファインセーブで止めた場面。バレンシアのゴール左を狙ったシュートを横っ飛びで止めた。キッカーが右足のインサイドで巻いて蹴ろうとしている予備動作から、冷静に右側へ来ると読み、しかも真横ではなく斜め前に飛んだ。そうすることでキッカーから見えるシュートコースの幅を制限したのだ。真横に飛んでいれば決められていただろう。2010年の南アフリカW杯直前の強化試合で活躍して、楢崎から正GKの座を奪いとり、本番でも岡田ジャパンのベスト16進出に貢献した川島の姿が重なった。

 シュミットは気迫を全面に出しプレーが安定していた。キックも上手でフィードの正確性や距離は、現在の正GKの権田よりも上。GKの交代というのはタイミングと決断がなかなか難しいものだが、W杯でのドイツ戦、スペイン戦は、守勢に回ることが予想されるだけに、思い切ってシュミットに正GKを任せる可能性も出てきたのではないだろうか。

 後半から古橋に代わって出場した上田も存在感を示した。彼が入ってから縦パスが通るようになって攻撃にリズムが生まれ始め、後半24分にはシュートへつなげる起点となり、同34分には、決定的チャンスを演出するポストの役割を果たした。

 相手ディフェンスが間延びしていない状況で、そういう起点役ができるかどうかの懸念は残るが、ポストプレーを求めるのであれば上田が最適かもしれない。

 

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