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遠藤航のリバプール移籍が正式に発表された(写真はリバプール公式サイトより引用)
遠藤航のリバプール移籍が正式に発表された(写真はリバプール公式サイトより引用)

「オファーに少し驚いた」なぜ名門リバプールは30歳の遠藤航と異例の4年約39億円という契約を結んだのか?

イングランド・プレミアリーグのリバプールは18日、日本代表のキャプテン、MF遠藤航(30)をドイツ・ブンデスリーガのシュツットガルトから完全移籍で獲得したと発表した。ボーナスを含めた移籍金は2500万ユーロ(約39億4000万円)で、背番号は「3」に決定。契約期間は「長期」とだけ発表されたが、複数の英国メディアは2027年6月末までの4年契約で合意したと報じた。30歳の選手に対しては異例とも言える長期契約を、なぜリバプールは遠藤に対して用意したのか。

 「プレミアリーグの世界最大のクラブのひとつでプレーするのが常に僕の夢」

 

 リバプールが日本代表のキャプテンに興味を抱いていると、一部メディアで初めて報じられたのが現地時間16日の夕方。一報から約40時間後には契約書にサインが交わされる、まさに電撃移籍で遠藤がプレミアリーグを代表する名門の一員になった。
 クラブの公式HPは新天地における遠藤の第一声を伝えている。
「プレミアリーグで、そのなかでも世界最大のクラブのひとつでプレーするのは常に僕の夢でした。その夢がかない、とても素晴らしい気持ちです」
 リバプールからオファーが届いたのがブンデスリーガの開幕を直前に控えていた15日。3シーズン連続でシュツットガルトのキャプテンを務める遠藤は、クラブの許可を得た上でリバプールが用意したプライベートジェットでリバプールへ移動。17日のメディカルチェックをへて、望外だったステップアップを果たした。遠藤はさらにこう続けている。
「正直、オファーをもらったときは少し驚きがありました。自分にもまだビッグクラブに移籍するチャンスがあるのか、と。本当にエキサイティングな瞬間でした」
 ボーナスを含めた移籍金は2500万ユーロ(約39億4000万円)で、背番号はサウジアラビアのアル・イテハドへ移籍したブラジル代表MFファビーニョ(29)がつけていた「3」に決定。シュツットガルトだけでなく、日本でプロとしての第一歩を踏み出した湘南ベルマーレでも背負っていた番号に、遠藤は「3番は僕の番号なんです」と声を弾ませた。
 一方で契約期間に関して、リバプール側は「長期」とだけしか発表していない。何をもって長期なのか。遠藤の正式加入を伝えた『BBC』や『sky sports』をはじめとする英国メディアは、2027年6月末までの4年契約で合意に達していると報じた。
 ヨーロッパサッカー界は一般的に、30歳を超えた選手にシビアな視線を送る。強豪クラブのボルシア・ドルトムント、マンチェスター・ユナイテッドに所属した元日本代表MF香川真司(34、現セレッソ大阪)も年齢の壁の“洗礼”を浴びた一人で、30歳で迎えた2019-20シーズンはラ・リーガ2部のレアル・サラゴサでプレーしている。
 それだけに、今年2月に30歳になった遠藤が結ぶ4年契約は異例に映る。リバプールはなぜ長期契約を用意したのか。理由はチームの指揮を執って9シーズン目になる、シュツットガルト出身のユルゲン・クロップ監督(56)の存在にあるようだ。

 

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